フローリングのシミは気づかない間にできていることが多いです。シミは放置するとコーティングが剥げたり、カビが発生したりして範囲が広がる事があります。
放置せずに早めに補修することで損傷範囲を抑えられます。
今回は、フローリングのシミができる原因から落とし方、 シミの予防方法を解説します。ご家庭でシミを補修する際の参考にしてください。
フローリングに シミができる原因
フローリングのシミを補修するには、フローリングにシミができる原因を知っておくと効果的な補修が可能です。ここではフローリングにシミができる主な原因について解説します。
水分でシミができる
フローリングにできるシミの原因の多くは、水分によるシミです。観葉植物の水がフローリングに落ちたり、結露がフローリングに垂れたりしても、すぐに拭けばシミにはなりません。
しかし、気づかなければ、水が乾燥する前にフローリングにしみ込んで、シミの原因となるのです。フローリングにしみ込んだ水によりカビが発生すれば、カビによるシミとなり被害が拡大します。
コーヒーや紅茶調味料などの場合は、濃い色がついているため、シミだけではなくフローリングが変色する可能性もあります。ペットのおしっこもシミの原因です。同じ場所に何回も排泄することにより、落ちないシミになる可能性もあるので注意しましょう。
化学薬品がシミになる
化学薬品がフローリングに溢れたり、落ちたりしてもシミの原因となります。家庭で使う化学薬品の代表的なものは、パーマ液や毛染め液、漂白剤、接着剤、ワックスなどです。
ワックスはシミの原因にならないのでは、と思われるかもしれませんが、ワックスを直接フローリングに垂らしたり、仕上がりにムラができたりすれば、ワックスがフローリングに浸透してシミの原因となります。
日焼けでもシミができる
日光によりフローリングが日焼けすると、シミのようになってしまうこともあります。現実には、日焼けがシミのように見えるだけの自然劣化ですので、カビが発生したりする心配はありませんが、見栄えが気になるかもしれません。
ワックスの剥がれもシミに見える
シミのように見えても実は、ワックスの剥がれという場合もあります。ワックスは、乾燥によって収縮したり、水に溶けたりするためシミのようにみえる剥がれが発生する可能性があるのです。
自分でフローリングのシミを落とす方法
フローリングのシミのうち、比較的小さなシミであれば自分で落とすことも可能です。ここでは、フローリングのシミをDIYで落とす方法を紹介します。
水のシミは中性洗剤で
中性洗剤で、フローリングのシミを落とせる場合は、軽度なシミです。方法は以下のようになります。
①40度から50度程度のぬるま湯に中性洗剤を少量入れる
②布を上記のぬるま湯に浸した後で固く絞る
③上記の布でシミができている部分を拭く
④乾燥した布で水分を拭き取る
中性洗剤では、軽度のシミしか落とせませんが、床を変色させることもないため、安心して使えます。
カビはエタノールで拭く
フローリングのシミで黒ずんでいれば、多くの原因は黒カビです。フローリング内部まで浸食されている場合は、DIYでの補修は難しくなります。カビが表面に出ているだけなら、エタノールで落とせる可能性があります。
ただし、エタノールはワックスに反応すると白く変色するかもしれないため、ワックスをはがしてから、エタノールを含ませた布で拭くようにしましょう。中性洗剤やエタノールで補修できないシミなら、専門業者に任せることをおすすめします。
結露のシミは塗装
掃き出し窓を含む窓際の結露によるシミを放置すると、シミだけでなく腐食したり、カビが繫殖したりする場合もあります。結露が発生する度に、水がフローリングにしみ込むからです。
中性洗剤を使ったシミ取り方法で効果がなければ、表面を削って塗装しなければならないため、DIYでは難しいでしょう。
業者に任せた方がよいフローリングのシミ
DIYでの補修が難しいフローリングのシミは、専門業者に任せることをおすすめします。ここでは、どのようなシミを任せればよいのかを解説します。
ペットのおしっこのシミ
ペットのおしっこによるシミは、フローリング材の深くにまでしみ込んでいる特徴があります。家で飼育するペットの多くは、同じ場所でおしっこをするからです。フローリング材を通り抜けて、捨て張り合板や根太、大引きなどにまで浸透していれば、リフォームの決断を強いられるかもしれません。
臭いを取り除くためには、構造体からの交換が必要となるかもしれないからです。このような補修の場合は、DIYでは難しいため、業者に任せたほうがよいでしょう。
化学薬品によるシミ
化学薬品は少しの量でも、フローリングの大きなダメージを与えることがあります。シミになると、フローリング材の深くまで達する可能性も高いため、補修の知識をもったプロフェッショナルに任せるほうが無難です。
化学薬品でのシミは、被害が大きくなるスピードも早いため、できるだけ早急に業者に依頼することをおすすめします。
フローリングのシミを作らない方法
フローリングにシミを作らなければ、補修する必要はありません。ここでは、シミの根本を断つ方法を紹介します。
シミになるミスは素早く対処
フローリングのシミは、時間が経過と比例するように修復が難しくなります。シミに気付いたらできるだけ早く対処するようにしましょう。対処が早ければ、補修費も安くなる可能性がありますが、遅い対処だと補修費が高くなる可能性があがります。
シミになるミスを放置しないことも大事です。こぼれた水分などをすぐに拭き取れば、シミを防止できます。化学物質であっても、フローリングにしみ込む前に拭き取ることで、シミを防止できたり、最小限の被害ですんだりするかもしれません。
水分や化学薬品などを、フローリングにこぼさない工夫も大事です。ペットのおしっこなら、しつけで対策できます。部屋用のトイレを置くスペースに下敷きを敷くと、漏れがあっても、下敷きを交換するだけでよく、シミにはなりません。
毛染めならブルーシートなどを敷いてから始めれば、毛染め液がフローリングに落ちなくなります。小さな工夫ですが、フローリングにシミができなければ、DIYや補修の必要がなくなるので、試してみる価値はあるでしょう。
日焼けを防止
前途しましたが、フローリングの日焼けはシミではありませんが、大きなシミのように見えます。日焼けは自然劣化であるため、防ぐことは基本的にできません。しかし、日焼けしにくくなるような対策を講じることは可能です。
遮光カーテンで日光を遮れば、フローリングの日焼けを防止できます。部分的なマットは避けて、床一面にカーペットなどを敷くようにすれば、日焼けを防げてフローリングを良い状態に保てます。
普段の掃除は乾拭きで
普段のフローリング掃除は、乾拭きがおすすめです。汚れがひどくて水拭きする場合はぞうきんやモップを固く絞ることがポイントとなります。薬品がしみ込んでいる化学シートなどで掃除する場合は、フローリング変色の原因となる可能性があります。
化学シートなどの使用後は、すぐに乾拭きするようにしましょう。化学シートなどを放置すれば、薬品がフローリングに染み込む可能性がありますので注意してください。
定期的なワックスがけ
定期的なワックスがけも、フローリングにシミを作らせない効果があります。ワックスをかければ、フローリングの表面を保護できてツヤ感を出せます。
オイルステインのフローリング材やUVコーティングが施されているフローリング材などは、ワックスに適していません。フローリング材に適したコーティング剤や保護剤を選ぶことが大切です。
フローリングのシミの補修を任せられる業者
フローリングの染みの補修を任せられる業者はリフォーム業者とリペア業者です。リフォームとリペアの違いは、簡単にいえば取り替えるか修復するかです。フローリングを張り替えるならリフォーム業者に依頼し、フローリングを修復するならリペア業者に依頼することになります。
フローリング張り替えならリフォーム
フローリングにたくさんのシミができて、張り替えると判断した場合は、リフォーム業者に依頼しましょう。シミを放置してしまってカビが発生し、フローリングの構造部分にまで被害が及んでいるようであれば、構造体ごと取り替えることになります。
リフォームの場合は、まだ使えるフローリング材まで、張り替えることになるかもしれません。理由は、既存のフローリング材と同じフローリング材を入手することが難しいからです。
経年により、フローリング材の強度が落ちている可能性もあります。新しいフローリング材と古いフローリング材であれば、強度に差が出る恐れがあるため、まだ使えるフローリング材まで張り替えることになるのです。
既存フローリングを補修するならリペア
画像のように既存のフローリングを修復するならリペア業者です。黒カビによるシミにであっても、画像のように綺麗に修復できます。リペア業者は、建材を取り替えせずに既存の建材を修復するプロフェッショナルです。
フローリングであっても、張り替えることなく既存のフローリング材を修復します。使えるフローリング材はそのまま使い、使えなくなりそうなフローリング材を使えるようにするのがリペアです。無駄なくエコロジーな補修といえます。
フローリングのシミは定額リペアで安心の補修
リペア業者には、修復1箇所ごとに代金がかかる場合と、定額リペアといって時間制の業者があります。画像のように、フローリングのシミの場合は、複数箇所に及んでいるケースが多いことが特徴です。通常のリペア業者であれば、費用がかさむ恐れがあります。定額リペアであれば、時間制で費用を抑えられるため、安心して任せられます。