フローリングは経年とともに傷みが発生します。軽いダメージならDIYで直すことも難しくありません。昨今のDIYブームでフローリングのダメージを簡単に補修できるキットなども販売されています。
今回は、フローリングのDIYの中で、補修や張替え、塗装について解説します。この記事を読むことで、フローリングのダメージをDIYで補修し、フローリングを保護する手段を知ることができるでしょう。
フローリングの補修をDIYで
日々生活を営んでいると知らない間にフローリングがダメージを受けている場合があるのではないでしょうか。小さなダメージならDIYで補修すると安価ですみますし、家に愛着も湧いてきます。ここでは、フローリングのダメージの種類とDIYでの簡単補修方法を解説します。
フローリング補修の種類
フローリングが受けるダメージには次のようなものがあります。擦り傷・凹み・剥がれ・床鳴り・カビです。それぞれ、軽度ならDIY補修が可能ですので、補修方法を紹介していきます。
フローリングの擦り傷をDIYで補修する
フローリングの傷は放置しておくことは危険です。ささくれが足に刺さったら怪我をしますし、木片が身体に残った場合は、病院で除去しないといけません。痛い目あって時間や治療費がかかりますので注意してください。
「ウッドパテ」ならボンドを傷口に埋める感覚で、簡単に傷を防ぐことができます。フローリング材のカラーに合わせて購入しましょう。
補修の手順
- 傷口のバリや汚れをとってよく乾燥させる
- ウッドパテを充填する
- 完全に硬化するまで待つ(目安は24時間)
- 紙ヤスリなどで研磨して平らになれば完成
アクリル樹脂が主成分なので乾燥後は塗装可能です。補修箇所が目立つようなら塗装して目立たなくしましょう。
フローリングの凹みをDIYで補修する
フローリングの凹みは湿気が溜まりやすく、カビ発生の原因にもなるため早めに補修しましょう。無垢材のフローリングなら水を染み込ませて凹みを膨張させたあとドライヤーで乾かせば元にもどる場合もあります。深い凹みや合板なら「イージーリペアキット」使って手間をかけずに簡単にDIY補修しましょう
補修の手順
- フローリングの傷口のバリや汚れをとる
- スティックのカラーを選びホットナイフで凹んだ部分を埋める
- 埋めたスティックが硬化したら埋めた箇所を平らにする
- ゴシゴシクレーバーの両面を使って平らに仕上げたら完成
ホットナイフで火傷しないように注意してください。DIY補修にこだわる場合は、埋めたスティックに木目を書くなど工夫すれば、補修箇所がほとんど分からなくなります。
フローリングの剥がれをDIYで補修する
フローリングの剥がれとは、基材と表面の突板やシートが剥がれた状態です。突板やシートが基材から完全に剥がれていて、ボロボロの状態であれば、フローリング材を交換するしか方法がありません。怪我をしないように粘着テープなどで応急処置を施しておきましょう。
基材と表面材が剥がれて浮いている状態なら画像の「スコッチ超強力接着剤」で補修できます。浮いている部分を接着剤で接着し、乾くまでテープで抑えておけば完成です。フローリングの剥がれを1枚見つければ、他のフローリング材も確認しておきましょう。経年劣化での剥がれは、同じ時期に複数枚発生する可能性があります。
また、踏んでみてブヨブヨした感じがあれば、基材が傷んでいる可能性が高いため、フローリング材の交換を検討しましょう。
フローリングの床鳴りをDIYで補修する
フローリングの床鳴りの原因は、フローリング材のつなぎ目が擦れあって音が出る現象です。新しいフローリング材なら床の構造上のものなので何も問題ありません。ただし、新築物件などで床鳴りがあるようなら、念の為、水平であるかどうかを確認しましょう。
経年劣化でも床鳴りが発生する場合があります。床に使用されている接着剤の剥がれやフローリング材のダメージが原因です。軽度な床鳴りならDIYで補修可能です。「床鳴りピタット」なら、フローリング材継ぎ目に注入するだけなので簡単に補修できます。
フローリングのカビをDIYで補修する
フローリングが黒ずんでいたり、白く見えたりすればカビの可能性があります。フローリングで繁殖したしまったカビは簡単に落とせませんが、薬剤を上手く利用すればDIYで除去できる可能性があります。合板のフローリングで基材にまで達していたら、一旦は除去できても湿度と気温が上がれば再発する厄介者です。
木材のカビ取りは、難しいのですが「カビ取り侍スプレー標準タイプ」なら、特許技術で奥深くある菌糸まで除去できる可能性があります。
使い方
- カビ取り侍を湿る程度にスプレー
- 10~30分程度放置
- 落ちないカビは、もう1度スプレーでしてから歯ブラシなどで軽くこする
- カビが除去できたら水拭き
- 乾燥させれば薬剤も蒸発する
フローリングの張替えをDIYで
フローリングの経年劣化や大規模な日焼け、カビ、シロアリ被害などの場合は、部分的な補修では修復が難しいため、フローリングの張替えを検討しましょう。フローリングの張替えの際は、フローリング材の選定から張替える手順を知らなければなりません。
ここでは、フローリング材の種類とDIYでフローリングを張替える際の手順を解説します。ケースによってはリフォーム業者に依頼しなくてもフローリングを張替えることができるのです。
フローリング材の種類
フローリング材には、無垢材と合板があります。無垢材のフローリングは、天然の木をフローリングの形に切り出したものであり、手触りが柔らかく自然な木目の風合いが特徴です。価格は割高になりますが、メンテナンス次第では長持ちしますので、長い目で見れば割安になります。
合板は、複数の板を貼り合わせて作ったフローリング材です。中心部には基材があり、表面には無垢材を薄くスライスした突板を貼ります。突板の代わりにシートを貼る場合もありますが、基本的に安価で安定性や機能性が優れています。
木材は、広葉樹と針葉樹に分かれていて、広葉樹は木目が美しく、硬く長持ちするのが特徴です。針葉樹は柔らかく、裸足で歩くときの感覚が心地よいことが特徴です。無垢材のフローリングの場合は、木の特徴を全て享受できますが、合板のフローリングの場合は、突板でのみ木の特徴を感じることになります。
いずれにしても、自分の好みにあった木の目色合いや木目を選ぶことが大切です。インテリアとの調和も忘れないようにしましょう。 ここでは、フローリングに使われる代表的な木材を紹介します。
木材の種類
木材は、広葉樹と針葉樹に分かれていて、広葉樹は木目が美しく、硬く長持ちするのが特徴です。針葉樹は柔らかく、裸足で歩くときの感覚が心地よいことが特徴です。無垢材のフローリングの場合は、木の特徴を全て享受できますが、合板のフローリングの場合は、突板でのみ木の特徴を感じることになります。
いずれにしても、自分の好みにあった木の目色合いや木目を選ぶことが大切です。インテリアとの調和も忘れないようにしましょう。 ここでは、フローリングに使われる代表的な木材を紹介します。
ヨーロピアンオーク
明るい雰囲気が特徴的なフローリングであり、耐水性と耐久性に優れているのが特徴です。オイルステインや塗装材などで見え方が変わるので、同じヨーロピアンオークであっても雰囲気が異なります。
ナラ
ナラは、日本で人気の高いフローリング材です。落ち着いた雰囲気であり、比較的にどのような部屋やインテリアにも合わせられます。耐水性や耐久性にも優れていることも特徴です。
クリ
クリは素朴な雰囲気があって、使えば使うほど味が出るのが特徴です。広葉樹の特徴である木目の美しさや耐水性・耐久性に優れていて長く使えるからこそ、クリの魅力を感じられるのです。
ウォールナット
ウォールナットは、フローリング材としては最高ランクです。高級感があり濃い目の色合いが特徴で、モダンなムードを感じられます。強靭な木で、耐水性耐久性も最高ランクを誇ります。
杉
杉は針葉樹なのでとても柔らかく、素足で歩いても温かみを感じることができるフローリング材です。広葉樹と比べて傷つきやすいのが難点ですが、メンテナンス次第では杉のやわらかさを長く味わうことができます。広葉樹と比べて安価なため、無垢材で使用するケースも多くあります。
檜
檜は独特の芳香があり人気が高い針葉樹です。総桧住宅を建てるのがステータスと感じている人も少なくありません。少しピンクがかった色目と柔らかい木目も特徴の1つです。
桐
桐は、着物などを入れる桐タンスに使われるほど、調湿効果と断熱性が高いため、日本の気候風土に適したフローリング材です。非常に柔らかいので、ダメージを受けやすいのが難点ですが、子供や高齢者にはその柔らかさが適しています。
DIY でフローリングを張替えるには、フローリング材の他に工具なども必要となりますので、隠し釘やフロア釘、のこぎり、ノミなどを準備しましょう。準備が整えばフローリングを張替えます。
DIYでフローリングを張替える方法
DIY でフローリングを張替えるには、フローリング材の他に工具なども必要となりますので、隠し釘やフロア釘、のこぎり、ノミなどを準備しましょう。準備が整えばフローリングを張替えます。
フローリング材を剥がす
フローリング材を剥がすには、マイナスドライバーやノミを利用して持ち上げます。フローリング材を剥がしている際に下地が傷んでいないか確認してください。下地の断熱材やベニヤ板、根太などが傷んでいれば、交換となります。しかし、DYIでは下地や根太の補修や交換は難しいためリフォーム業者に依頼するほうが賢明です。
フローリング材を張付ける
フローリング材は継ぎ目が互い違いになるように配置します。張替えの際にはフローリング材の凸サネと凹サネをはめ込むようにしてください。床鳴りやきしみ防止のため、一列ずつしっかりと釘を打ち、ボンドを使って固定しましょう。
フローリング材は壁側に凹サネを向けておくのが基本で、1列目に置く板は凹サネを1cmほど丸ノコで切断します。下地に木工用ボンドを塗ることを忘れないようにしてください。
最終列を張付ける
2列目以降を張付けて、最終列のフローリングを張付ける前に残りの床面とフローリング材の幅を合わせて切断します。切断したフローリング材を一列目と同じようにボンドと釘を使って固定します。フローリング材がジャストフィットしない場合は、サンドペーパーなどで削りましょう。
フローリングの張替えについては、下記の記事で詳細に解説していますので参考にしてください
フローリングの塗装をDIYで
フローリングの表面塗装の剥がれは、フローリングの劣化を早める原因になります。定期的にワックス塗装などを施せばフローリングは長持ちしますので、DIYで塗装しましょう。
フローリングのトラブルを塗装で直す方法
フローリングのトラブルはさまざまなものがありますが、小さな傷程度ならフローリングの塗装で直すことも可能です。塗装方法が多種多様にありますので、ここで紹介します。
・オイル塗装は、DIYでも難しくない塗装です。アマニ油やエゴマ油などを原料としたオイルをフローリング全体に塗装し浸透させます。主に無垢材のフローリングで使われる方法です。木目や木の質感を損なうことなく自然な仕上がりになります。
・ワックス塗装は、無垢材、合板の区別なく塗装できる方法です。ワックスは、蜜ロウや植物性のロウを使用して作られる固形タイプやオイルを配合して扱いやすくしたエマルジョンタイプなどがありました。しかし、現在では樹脂系ワックスが主流であり、ウレタン樹脂やアクリル樹脂などの合成樹脂を主成分とするワックスが使われています。オイル塗装にフローリング全体に塗装する方法でDIY塗装の主流です。
・ウレタン塗装は、合板フローリングに用いられる塗装方法です。ウレタン樹脂を主成分とした塗料を用いてフローリングの表面に頑丈な塗膜を作ります。塗装業者が主に使う方法で、DIY向けではありません。
・UV 塗装は、合板フローリング材によく用いられている塗装方法です。紫外線照射によって瞬時に塗膜が硬化する特殊な塗料をフローリングに塗り、紫外線を照射して硬化させます。家庭では紫外線照射ができませんし、塗り直しができないためDIY向きではありません。
DIYではオイル塗装やワックス塗装となりますが、無垢材を使用していない場合は、ワックス塗装がおすすめです。無垢材であってもワックス塗装ならダメージや劣化を防ぐことができます。
フローリングの保護するワックス塗装の方法
DIYでの塗装は、ワックス塗装が一般的でおすすめです。ここでは、樹脂ワックスを使った塗装の手順を紹介します。
- フローリングに付着している汚れや油汚れなどをフローリング専用洗剤で拭きとる
- 専用洗剤を水拭きなどできれいに拭きとる
- フローリングを十分に乾燥させる
- 適量のラックスを垂らし布で撫でるように薄く塗り広げる
- 十分に乾燥させる
ワックスにはさまざまな種類がありますので、フローリング材の種類やインテリアとの調和などを考慮して選ぶようにしましょう。フローリングのワックスについては、下記の記事でも詳細に解説していますので参考にしてください。
フローリングのワックスは本当に必要?補修も可能な最新ワックス事情
フローリングの補修をプロに依頼するメリット
フローリングの補修をプロに依頼する場合は、リペア業者とリフォーム業者があります。リペアは、部材を取り替えることなく傷や剥がれなどを補修する業者です。リフォームは、補修するのではなく部材を取り替える業者です。
リペアでできることは、建材や建具、家具、家電製品などの傷やへこみ、変色、ひび割れ、剥がれ、穴、カビ被害などを補修します。フローリングであってもここれらのダメージ全てを補修できるのです。
リフォームは、補修ではなく取り替えになります。洗面台のリフォームと言えば洗面台の取り替えになります。フローリングのリフォームといえば、フローリング材や下地などの取り替えのことをさすのです。
フローリングの補修をプロフェッショナルに依頼するメリットは、リフォームと比較すると格段にコストダウンが図れることです。無駄な廃材も出すことなく、建材を大切に使うためエコロジーの観点からのメリットがあります。
プロフェッショナルに依頼することで、コストはかかりますが、補修する時間を短縮できて、補修するための道具を揃える必要がなくなります。また、プロフェッショナルが仕上げますので、傷がどこにあったのかがわからなくなるほど綺麗です。一例ですが以下の画像を確認してください。
無駄を省くなら定額リペアを採用
リペアの料金は、補修1箇所につき1万円~2万円となっていて、補習の難易度によって料金は高額になります。リペアを選択すれば、DIYの時間・労力・部材や工具などの購入費を削減できます。
定額リペアの料金体制は、時間で決まります。時間内であればフローリングの補修だけではなく、他のトラブルにも対応します。例えば、フローリングの傷を補修し、余った時間でドアについた傷を補修。時間が余れば、フローリングの塗装も依頼することができます。
定額リペアなら、無駄なく便利に利用することができますので是非ご検討ください。