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アルミサッシについた傷を補修する3つの方法を徹底比較

  1. サッシ
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窓周りに使われているアルミサッシは室内と屋外の気温の差、結露による湿気、ホコリや人の往来などから、室内環境を守ってくれる。その代わりサッシ本体はそれらのトラブルに常にさらされている。

したがって、長年使っているうちに傷がついたり、腐食が発生したり、場合によっては歪みが生じることもある。

アルミは軽量で強度が高く、加工しやすいという特製があり、部品点数が多く複雑なサッシには最適の素材とされているが、反面、補修しづらいという特徴がある。

今回の記事ではアルミサッシに傷がついてしまい、補修したいと考えている方のために、アルミサッシの3つの補修方法について解説していく。 アルミサッシの補修は、難易度が高いため、是非参考にお読みいただきたいと思う。

 

アルミサッシについた傷消し補修は難易度が高い?

アルミサッシの傷消し・補修は住宅の他の部分の補修と比較すると難易度が高いことで知られている。

これは工務店などの専門業者にとっても同じことである。アルミという素材はその特性上、部分的な補修がそもそもしづらい。

そして、アルミサッシは比較的短いサイクルで部品の改廃が行われるため、交換部品が手に入りにくいという特製もある

さらに、部品が非常に多く、同じメーカーのサッシの同じ部位でも形が違うし、一つ一つの部品に型番の刻印がされていないケースも多い。そのためメーカーや問屋など幅広い仕入れルートを持っている業者でなければ、部品の入手が難しく補修工事に対応していない。

したがって、多くの工務店では補修ではなく、素材の入手が簡単で、施工も比較的簡単な小サッシ自体の交換を勧められることがほとんどだろう。

ただし、全く補修の可能性が無いのかといえばそうでは無い。正しい知識を持って、対策を行えば部分的な補修することが可能である点もご理解いただきたい

 

アルミサッシの傷を補修する3つの方法

それでは、本題である「アルミサッシの傷を補修する3つの方法」について解説して行きたいと思う。

アルミサッシの傷を補修するには、

セルフリペア

補修部分の部品交換

リペア専門業者

上記の3つの選択肢がある。

それではそれぞれの方法について具体的に解説する。

 

セルフリペア

まずはセルフリペアによる補修方法について紹介しよう。

近年ではDIYブームなどもありホームセンターやインターネット通販などを利用すれば比較的簡単に、そして安価に補修用の材料が手に入る。

それらを活用して、自分で補修するセルフリペアをすることができる。

傷の深さによって補修方法が違うため、注意が必要だ。

そのためにもまず簡単にアルミサッシの塗膜について紹介しよう。

アルミサッシに使われているアルミは錆びない素材なのではなく、サビつまり腐食を防ぐために、アルマイト加工をし、酸化皮膜を作っている。その上に塗装がされているわけだ。

そのため、酸化皮膜を傷つけると腐食のリスクがある。

傷を埋めるために表面を削る作業で表面の酸化皮膜が剥がれてしまうため、さび止めの塗装を十分に行うことが重要になる。

深い傷については、できるだけ専門業者に作業をしてもらうことをお勧めする。

傷の浅い深いを判断するには、湿らせた布で傷の部分を拭くと解りやすい。

湿らせた布で拭くと傷が目立たなくなる場合は、比較的浅い傷だと判断できる。拭いても傷の様子が変わらない場合は深い傷だと判断しよう。

セルフリペアによる補修は、

■手軽に補修を行うことができる

■安価で補修を行うことができる

といったメリットがある。

しかし、完全に補修することは不可能に近いし、サッシ自体に歪みが発生している場合、後々不具合が出ることもある。

このようなデメリットについては理解しておく必要がある。

傷を埋めるためのパテは白などの色をしていることが多いため、塗装が必ず必要になるわけだが、アルミのシルバーは先ほど説明したアルマイト加工によるシルバーのためだし、その上の塗装も、種類によって微妙に色や質感が違っている。補修部分以外と同様の色や質感に揃えることは不可能だと思って問題無い。

したがって、浅い傷であってもセルフリペアによる補修についてはあくまでも傷隠し程度のものだと考えておこう。

以上の留意点をご理解いただいた上で、傷の深さによって違うセルフリペアの方法を、それぞれ紹介していこう。

 

浅い擦り傷は補修スプレーでDIY/セルフリペア

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浅い傷であれば、補修スプレーや補修ペンなどの塗料で、傷の部分を補修することができる。

ただし、前述の通り、アルミサッシの仕上げの色は様々なので、補修部分以外を色や質感を揃えるのは難しい。

浅い傷であれば、傷の部分を補修スプレー、もしくは補修ペンで傷を塗ることで目立たなくできる。

補修ペンやタッチアップ用の塗料は、アルミサッシのメーカーがサッシの色に合ったタイプの補修剤を扱っているので、メーカーがわかるときにはそれを使うと便利だ

手順は

①作業部分の周囲を養生する

②傷の部分に細かい紙やすりなどで優しく削り、平らにする

③削りカスを掃除し、補修スプレー、もしくは補修ペンなどで塗装する

④養生を外す

といったものだ。

メーカーなどで同じ色を調達できなければ、できるだけ似た色の補修剤を選ぶようにしよう。

 

深い引っ掻き傷はパテを使う/セルフリペア

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表面の塗膜よりも深く傷がついてしまった場合は、傷を埋める作業が必要になる。

深い引っ掻き傷には、傷を埋めるための金属補修用のパテを使う。

手順は、

①傷の周辺を養生する

②目の細かい紙やすりなどで傷の周囲を削り、均す

③金属補修用のパテで傷を埋める

④パテで埋めた部分を周囲の高さに合わせて紙やすりなどで削る

⑤面が整ったら、下地・中塗用スプレーで保護する

⑥最後に色を合わせて表面の塗装を行う

⑦ヘアライン仕上げのサッシの場合は、目の細かい紙やすりなどで、ヘアラインの方向を合わせて削る。

⑧養生を外す

アルミに限らず、金属の補修はこのような手順で行うこととなる。ちょうど車の傷を補修する作業と同様のものだ。この方法で補修を行う場合、工賃は一切かからないため、2千円〜3千円程度の材料代で補修を行うことができる。

ただし、酸化皮膜を傷つけることになるので、さび止め効果もある金属用の下地・中塗用のスプレーを必ず使用すること。パテなどの材料も金属用、アルミサッシ用のものを選んでほしい。

現在は断熱性能の向上と結露防止のため、樹脂を用いたサッシや、アルミと樹脂の複合タイプのものもある。

樹脂製の部分は、市販のコンバウンドで磨くことで傷が目立たなくなる。

 

補修・修正部分の部品交換

続いては補修部分の部品を丸ごと交換することによる補修についてだ。アルミサッシは溶接ではなく、複数の部品をビスなどで組み合わせて作られているため、傷ついた部分が交換可能な部品の部分であれば、当該の部品が手に入れば交換することも可能なのである。

具体的な手順としては

①サッシに取り付けられた障子(窓の動く部分のこと)を取り外し、当該の補修部分を取り外す

②入手した交換部品を装着

といった流れで手順自体は難しいものでは無い。

サッシの部品自体はメーカーもしくは工務店などから入手する他、大型のホームセンターなどにいけば、一部だが汎用部品も取り扱われており、どちらかのルートで入手することになる。

しかし、冒頭でも触れたが、アルミサッシの部品は数年おきに改廃があり、色、部品形状や大きさなどが変わっていく。また、同じメーカーのサッシでも同じ品番のサッシでなければ部品が違うことが多い。さらには、部品自体に型番などの刻印が無いケースがほとんどなのだ。

このため、部品を的確に入手することができるかが鍵となる。

費用は交換する部位にもよるが、数百円(汎用品の場合)〜数万円程度と幅は広くなるが、セルフリペアによる方法の次に安価な方法と言える。

交換による補修は、

■部品さえあれば、安価で済ますことができる

■新品に交換するため綺麗になる

などのメリットがある。

反対に

■部品がそもそもない。個人で部品を手に入れる事がむずかしい

■合わない部品を無理に使うと他の部分に悪影響が出ることがある

などのデメリットもある。

実際のところ、交換による補修は不可能というわけでは無いが、現実的には非常に難易度の高い補修方法である点はご理解いただきたい。

 

引っ掻き傷や凹みはリペア専門業者に依頼

最後の方法はアルミサッシリペアの専門業者に依頼する方法だ。

引っ掻き傷や凹み傷は、パテを使って面を平らに作る、もしくは部品の交換が必要になる。

専門の業者に依頼することが最も安心だと言えるだろう。

先ほど、アルミサッシの補修は工務店などでも断られることがあると紹介したが、アルミサッシの取り付け、補修を得意とする専門業者がある。

傷の程度にもよるが、塗装、当該部品の交換などで対応する場合が多いため、一般的な工務店に依頼して全面交換になるよりは安価に補修することができる。専門業者に依頼する場合の費用はピンキリではあるが、小さな傷程度であれば、2万円〜という価格設定が多い。

専門業者に依頼する場合

■見た目的にもわからないレベルにまで補修することができる

■全体的な歪みも見ながら補修を行うので本質的に補修することが可能

といったメリットがある。

反対に

■それなりの費用がかかる

■業者選びが難しい

などのデメリットがある。

ちなみに、アルミサッシの補修ができる業者とそうで無い業者の違いは、アルミサッシに関する施工実績があるだけではなく、部品を仕入れるルートがあるかが重要となる。

この辺りは外からはわかりにくいため、症状を相談した上で、どんな提案をしてくるのかで判断することが重要である。

 

賃貸物件のアルミサッシの補修は?

アパートやマンションなど賃貸物件で、アルミサッシに傷がついてしまった場合、借主はどこまで補修すべきだろうか。

もちろん、できるだけきれいな状態で退去すれば、原状復帰費用を抑えることができるだろう。

しかし、アルミサッシのDIYでの補修は、これまで述べてきたように、できる範囲も、仕上がりにも限界があるのだ。目立たないようにとセルフリペアしても、色が違う、平らな面にならないなど、逆に目立ってしまうことも十分考えられる。

アルミサッシの補修を行う場合には、大家や管理人、管理会社、管理組合などに相談してから実施するべきだ。

事前の相談をしない場合、退去する際、原状復帰の請求に関わって来る可能性がある。

 

アルミはそもそも、補修ができない素材

実は、アルミという素材はそもそも部分的な補修ができないと言われている素材なのだ。

アルミはサッシ以外にもオートバイや自転車のフレーム、車のホイールなど軽量化と強度が求められる場所に幅広く活用されている。

しかし、アルミ部分にクラック(亀裂)や歪みが生じてしまった場合、鉄などのように熱をかけ整形し直したり、溶接によってクラックを埋めたりするなどが基本的にはできないと言われている。

その理由は、アルミは熱をかけてしまうとその周囲が変質し、強度が落ちてしまう性質があるのだ。

そのため、一時的には補修できたように見えてもしばらくするとアルマイト加工が浮き上がり、塗装面の下から腐食してしまったり、最悪の場合、熱をかけた部分が割れてしまったりすることもある。

したがって、本質的に補修をしたい場合、傷を埋める、隠すというような方法ではなく、 傷のある部品を丸ごと交換してしまうのがもっとも適切な補修方法なのだ。

もちろん、高い溶接技術や、専門的な設備があれば、その限りではないが、日本国内を探し回ってもこのような技術、設備を持っている工務店というのはわずかなものだろう。

 

アルミサッシについた傷の補修は専門業者に依頼しよう!

アルミサッシの補修の3つの方法について解説をしてきたが、補修ができない素材ということも勘案すると専門のリペア業者に依頼することがもっとも望ましい補修方法であることはご理解いただけたと思う

サッシというのは、温度の変化や湿度、汚れなど様々なトラブルの原因に常にさらされる部分である。そのため、適当な補修を行ってしまうと後々大きなトラブルにつながる可能性も十分に考えられる。

したがって、なんとなく補修してしまうのではなく、専門のリペア業者に依頼し、二次トラブルが発生しないように、本質的な補修を行うことが重要なのだ。

 

アルミサッシについた傷の補修は難しい!だからこそ専門業者を活用しよう!

今回はアルミサッシについた傷の3つの補修方法について解説をした。

アルミサッシは素材の特性上、そもそも補修が難しい部位であり、セルフリペアでは目立たないようごまかすレベルの補修しかすることができないと考えるべきだ。したがって、小さな傷と侮らず、信頼できる業者に依頼し本質的な補修を行うことが重要だ。

また、信頼できる業者を探す場合のコツは、アルミサッシの施工に関する実績が十分あること、幅広い部品を仕入れることができるルートを持っているかという点にある。

アルミサッシの補修に関する実績が少ない業者の場合

そもそもアルミサッシの補修は受け付けていない

部品が廃盤で手に入らず、入手経路がない

補修よりもサッシの交換を勧めてくる

といった提案があるかもしれない。

一度症状を相談した後、どのような提案をしてくるかが判断する一つの鍵となる。

今回の記事を参考にしていただき、是非、満足のいくアルミサッシの補修をしていただければ幸いである。

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②損害箇所の写真を添付してください

写真の例

写真の撮影をお願いします。 傷1の写真が必須ですが、他に損傷がある場合は傷2・傷3にも写真を添付ください。

1近景

2中景

3遠景

傷:近景

撮影のポイント

傷から20cmくらいの距離(大きさがわかるように近くにコインかメジャーを置いてください)

傷1:近景

傷2:近景

傷3:近景

傷:中景

撮影のポイント

傷から1〜2mくらいの距離

傷1:中景

傷2:中景

傷3:中景

傷:遠景

撮影のポイント

傷から3〜4mくらいの距離

傷1:遠景

傷2:遠景

傷3:遠景

山田博保

株式会社アーキバンク代表取締役

資格:一級建築士
   公認不動産コンサルティングマスター

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、
不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。

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