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サッシのゴムパッキン交換を考えたときに知っておくべきこと

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窓ガラスがガタガタと揺れたり、サッシの縁にヒビが入ったり、ひどく汚れていたりしていないだろうか?もしそうならば、ゴムパッキンの交換時期かもしれない。

ガラス窓に使われているゴムパッキンは長年使用することによって劣化する。ヒビや亀裂が入ったり、硬くなってしまったりすると、本来の機能が発揮できず、隙間風が常に入ってくる状態になってしまう。また、汚れが付着し窓の見た目を悪くするだけではなく、カビの心配もあるのだ。

今回は窓サッシのゴムパッキンの交換方法からカビの対処法、そしてサッシのメンテナンス方法まで紹介する。今記事を読むことでゴムパッキンの交換を考えたときに行うべきことが分かるはずだ。

 

 

ゴムパッキンの役割とは?隙間をなくすこと

パッキンとはシールの一種のことだ。シールというと片面粘着のシールを思い浮かべる方が多いが、ここでいうシールは「封じるもの・密閉するもの」を表す言葉で、工学的に使われる。液体や気体のように、動くものを封じることをいい、パッキンは、その一種というわけだ。

パッキンが使用されている部品と言えば水道が思い浮かぶのではないだろうか。水道の蛇口を動かすと水が出るが、金属部品同士を隙間なく密着させる機能があるパッキンの働きであり、蛇口を動かす動作が加わっても水漏れをすることがない。

ゴムパッキンとは、その名の通りゴムでできたパッキンのことである。ゴムパッキンはビートやグレチャンとも呼ばれることがあるが、基本的には同じだ。

窓ガラスの周囲にも、ゴムパッキンがついている。窓のゴムパッキンの役割を説明する前に、窓の構造を簡単に説明しよう。

窓を分解するとサッシとガラスに分けることができる。サッシとは窓の金属製などの枠のことである。このサッシにガラスがはめ込まれて窓となるのだが、サッシとガラスはそのままで隙間なく密着させることができるだろうか?

アルミや樹脂、もしくは木で製作されたサッシと中にはめ込んだガラスが隙間なく密着した状態でいることはない。それを可能にしているのがゴムパッキンなのである。

あなたの家の窓を一度見てみて欲しい。サッシとガラスの間にゴムが挟まっているだろう。このゴムがゴムパッキンであり、サッシとガラスとを隙間なく密着させ、一体化させている。

ゴムパッキンの役割はガラスとサッシを隙間なく密着させることであり、ガラスとサッシの間に隙間がなくすことで気密性を高める、またガラスが外れる、落ちることを防ぎ安全性も高めているのだ。

 

 

何故ゴムパッキンの交換は必要か?気密性の確保

ゴムパッキンは長年使用することで確実に劣化が起こる。屋外に面しているから、強い紫外線や雨風にさらされるし、埃や排気ガスなどの細かい汚れの蓄積、そして湿気などの様々なダメージを毎日受け続けているからだ。

様々なダメージによる劣化は、すぐには目に見えてわかるわけではないが、日々蓄積され、数年経過するとゴムパッキンが収縮してサッシの中に埋まってしまったり、伸縮性がなくなり、ひび割れたり、切れたりしてしまう。

ゴムパッキンが劣化するということは、その機能性が失われることであり、ガラスとサッシが隙間なく密着できていないということになる。

そのため雨水や隙間風がゴムパッキン部分から侵入するのはもちろんだが、ガラスがサッシから外れて落ちてくるという危険性も高まるのだ。特に窓を開け閉めする度に、ガラスがガタガタと振動しているような感じがし始めたら要注意だ。

さらに湿気の多い日本ではゴムパッキンにカビが生えることも多い。窓ガラスを定期的に掃除している方は多いが、ゴムパッキンの掃除は忘れがちだ。

ゴムパッキン部分にはチリや埃などが溜まりやすい。また外気に面するサッシは結露が発生しやすい。結露による水分はチリや埃とともにカビを発生させる原因であり、ゴムパッキン自体にカビが生えてしまう。

普段はなかなか気づかないかもしれないが、改めて見てみるとかなり汚れていることに気づくだろう。ゴムパッキンにカビが生えたら、単純に見た目が悪いだけではない。カビの胞子が空気中を漂うことになるし、カーテンなどついて広がってしまう。室内の衛生環境が悪くなってしまう。さて、あなたの家のゴムパッキンにはカビが生えていないだろうか?

ゴムパッキンにカビが生えていたら、カビの根から退治する、もしくは、新たなものと交換することになる。表面だけではなく、ゴムパッキン自体がカビてしまっているからだ。

ここまで見てきたように、劣化をしてしまったり、カビが繁殖してしまったりしたゴムパッキンは新しいものと交換することが可能だ。本来必要な機能である気密性を保つため、また、安全に使用するため、衛生的な窓にするためにも、ゴムパッキンは交換検討してみてはいかがだろうか。

 

 

ゴムパッキン交換方法と手順/DIYは可能か?

はじめに、窓のゴムパッキンの交換は業者に依頼すべきであり、DIYで行うことはおすすめしない。

 

ゴムパッキンの交換の手順自体は、それほど複雑と思えないかもしれない。交換を行うためには、まずサッシからガラスを取り外し、古いゴムパッキンを外して新しいものと変え、再びガラスをサッシにはめ込むという流れが大まかなものだ。しかし、サッシからガラスを取り外し、またはめるには、サッシ組み立ての知識がいるし、素人が行うには複雑だ。また作業中にガラスが割れる危険性も非常に高い。

 

そのため当サイトではゴムパッキン交換は業者に依頼することをおすすめするのだ。業者にゴムパッキンの交換を依頼すると、サッシやガラスを取り外すという作業があるため1万円以上の費用が掛かることもある。もちろん窓の大きさなどによって費用は変わってくる。一方DIYの場合にかかる費用はゴムパッキンの値段だけだから、DIYの方が安いだろう。

 

しかし、もしガラスが割れてしまうと、ガラスの取り換えも行うことになり、何倍もの余計なコストがかかってしまう上、怪我の心配さえ出てきてしまう。また、しっかりとした施工ができないと、窓から雨水が入り込んだり、隙間風が抑えられなかったりと、しっかりとした気密性が確保できない可能性もある。

 

ここでは、参考までにゴムパッキン交換方法を紹介しておく。あくまでも自分で交換するのは危険で複雑でもあるのでオススメしない。参考にとどめていただきたい。

 

ゴムパッキンを採寸する

まずは既存のゴムパッキンを採寸する。使用する長さを確認するため、ガラス周囲の長さをはかるだけでなく、どの種類のゴムパッキンを使用するかを確認し、それと同じものを購入しなければいけない。

ゴムパッキンの採寸で確認すべき部分はガラスを入れ込むサッシ溝幅とガラス厚だ。

これはミリ単位の作業になるので慎重に行おう。ゴムパッキンのサイズが合わないと、隙間ができ気密性が得られなかったり、ガラスが入らなかったりするから、しっかり計測し確認する。そしてガラス周囲の長さを計測して、サッシに合った長さのゴムパッキンを購入する。

ホームセンターに売っていない場合は、サッシ専門店での購入、もしくはメーカーや業者に問い合わせてみるのがいいだろう。

 

サッシを取り外す

まず、窓サッシを窓枠のレールから取り外す。基本的な引き違い窓の場合、外部から作業をする。窓サッシを上に持ち上げて、窓の下側を手前つまり外部側に引き、その後窓の上部分をレールから外す。窓の取り外しの際は、ガラスの重さも加わり、かなり重いので十分注意したい。外れ止めが設置されている窓もある。その場合はまずドライバーで外れ止めの解除をする。

サッシのメーカーによって違いがあるので、まずはサッシメーカーの商品サイトなどを見て、窓の外し方・外れ止め等の解除の仕方を確認するのをおすすめする。

作業を行う際は、手の保護と滑り止めのため、手袋を着用すること。

窓サッシを取り外したらサッシを分解し、ガラスからサッシを外していく。サッシを分解するにはサッシを固定するビスを外す必要がある。サッシ固定ビスは縦枠にあり、上下対称方向にあるはずだ。戸車調整ビスを外さないよう注意する。

戸車調整ビスを外してしまうとサッシのスムーズな動きを支える戸車が機能しなくなる。基本的にサッシ固定ビスと戸車調整ビスはペアになっていて、上がサッシ固定ビスで下が戸車調整ビスであることが多い。しかしメーカーや窓の形状、商品モデルによって位置が異なる可能性もあるので、一度確認をした上で実行する。

サッシ固定ビスを外したら、サッシを分解していく。もしサッシが固い場合は、ゴムハンマーなどを使用してサッシやガラスを傷つけないように優しく叩く。

サッシが分解できれば、ガラスが外せる。ゴムパッキンごとガラスを取り外せるはずだ。そしてガラスからゴムパッキンを外す。古いゴムパッキンは、固くなりガラスからとれにくい場合もあるので、ガラスを割らないよう優しくヘラなどでこするといいだろう。

 

ゴムパッキンをガラスに巻く

新しいゴムパッキンを巻き、再び冊子にガラスを入れれば交換が完了する。

新たなゴムパッキンをガラスに巻く時は、ガラスの中央からゴムパッキンを巻き始めるといいだろう。角を曲がる時はゴムパッキンの3分の2ほどカットすることで巻きやすくなる。

ゴムパッキンをガラスに巻いたら、逆の手順で組みなおしていく。

繰り返すが、ゴムパッキンの交換は非常に難しい。ガラスやサッシも壊れる危険性がかなり高いため、業者に依頼した方が絶対にオススメだ。コストだけで比較するのではなく、作業の危険性や確実な仕上がり具合、失敗する可能性をも考慮していただきたい。

 

 

サッシの寿命を延ばすメンテナンス/方法と道具

サッシもメンテナンスを行うことで、できるだけいい状態で使うことができる。サッシの寿命を延ばすには日頃の掃除が重要なカギであり、身近なメンテナンスだ。窓ガラスだけでなくサッシ部分も是非メンテナンスしてほしい。

これから紹介する方法や道具で定期的にサッシを綺麗に保ち、できるだけ長持ちさせて頂きたい。

 

サッシの掃除方法

サッシの掃除に必要なものは雑巾と食器用洗剤があれば十分可能で、身近な道具でできる。さらに、サッシ用ブラシや柔らかい古歯ブラシ、もしくは先を細く切った割り箸などがあればより楽に掃除を行うことが可能だろう。

サッシの掃除は、まず乾いている状態で砂や土などの汚れを落とす。サッシに付着している汚れのほとんどは土や埃だから、濡れた雑巾を使用すると汚れを落としづらくなる。

汚れが乾いている時に、サッシブラシや割り箸で土や砂を崩すようにし、溜まっている汚れを掃除機で吸い出すかブラシで掃き出す。まず、大きな粒である砂などと取り除くことで、サッシに小さな傷がつくことを防げる。その後、水を絞った雑巾で拭く。これだけでサッシに付着している汚れはかなり落とせたはずだ。

その後、少量の食器用洗剤(中性洗剤)を薄めた水を少しずつサッシに吹き付けたり、雑巾に浸したりして、残っている汚れを拭いていく。最後に乾いた雑巾でからぶきを行い、水分をしっかり拭き取ると完了だ。見違えるような仕上がりになるし、動きもスムーズに保てるはずだ。

 

ゴムパッキンのカビ取りと結露対策

ゴムパッキンの表面にカビが生えてしまった場合、カビ取り剤を活用してしっかり対処しよう。表面の汚れだけを落としても、カビの場合は根が張ってしまっている為、カビはまた生えてくる可能性が大きいから、汚れを落とすだけでなく、カビの菌を除去する必要がある。

塩素系のカビ取り剤を、汚れを落とした後に塗布して行く。その際に、キッチンペーパーなどを貼り付けるようにすればまんべんなく塗布することができる。カビ取り剤の使用方法をよく確認して、染み込む時間をとって、きれいに拭き取る。カビ取り剤を使うときは、必ず換気をし、手袋などでガードすることも忘れないでいただきたい。

現在はゴムパッキン専用のカビ取りクリーナーも販売されている。ホームセンターやネットショッピングで購入できるから、活用するといいだろう。

定期的にカビ取りを行うことによって、ゴムパッキンにカビが繁殖することは防ぐことができるだろう。それ以上に、カビが生えないよう対策をしておくことも肝心だ。カビは水分と栄養が揃うと生えてしまう。栄養となるほこりなどと掃除するほか、結露対策をして、水分を与えないようにしておこう。結露が発生しやすいリビングや寝室のゴムパッキンは定期的に掃除をすることをオススメする。早めの処置がゴムパッキンをカビから守るのだ。

 

業者選びのポイントは見積り料金比較/費用相場を掴む

日頃のメンテナンスをしても、サッシのゴムパッキンは経年による変化で、劣化してしまう。10年以上使われているゴムパッキンは劣化している可能性がある。その際は、交換を業者に依頼する必要もあるだろう。

ゴムパッキン交換業者を選ぶ際には、複数業者の見積り料金を比較することが重要だ。

ゴムパッキン交換の費用相場は窓の大きさやパッキンの種類等によって変わってくる。そのため具体的な金額がイメージしづらい場合もあるだろう。

複数業者に見積りを依頼し料金を比較することによって、あなたのゴムパッキンの交換に必要な費用相場が見えてくる。

大切なのは値段だけを重視して業者を選ばないことだ。ゴムパッキン交換には専門技術が必要である。あまりにも安価な見積りを出す業者は疎かな工事を行う可能性が高いかもしれない。高い見積りを出す業者が必ずしも良いとも限らないが、依頼する際には業者の対応がおざなりでないか、これまでの経験があるのかなどの確認もするといいだろう。

 

賃貸物件の場合/ゴムパッキンの交換補修は?

では、賃貸物件の場合、サッシのゴムパッキンの交換や補修はどのようにするべきだろうか。

賃貸物件の場合、入居していた人が退去する時に、できる限り部屋の状態を元に戻すことが求められる。このことを「原状回復」と言い、通常の使用を超えるような使用による損傷や毀損があれば、賃貸人が補修などの費用を負担することになる。

ゴムパッキンの劣化は経年によるものであれば、基本的には賃貸人の責任はなく、費用負担もないはずだ。

原状回復は、通常の使用の範囲内で起こる劣化については、賃貸人の責任を問われない。

通常の使用とは、一般的に考えて普通に生活している状態のことであり、普通に生活していれば、ある程度の汚れや劣化は避けられないことだから、それを元通りにする義務は発生しない。

これは国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、賃借人が借りた当初の状態に戻すことではないことが明確化されている。いわゆる経年変化、通常の使用による損耗等の修繕費用は、賃料に含まれるのだ。

先に紹介したメンテナンスの掃除を行い、きれいに保つようにすれば十分だと言える。

ただし、激しい劣化があるにもかかわらず、それを放っておいた場合には、賃貸人としての管理や手入れが悪くて劣化が進んだとされ、善管注意義務違反になるので、補修・修繕費用を要求されることもある。

入居中に隙間風がある、ガラスががたつくなどがあれば、ゴムパッキンを交換する必要があるが、その場合自分で交換せずに、管理会社などへ連絡をするべきだ。自分で行った交換の際に不具合があれば原状回復に影響する。管理会社などが交換の手配をするはずだから、任せるべきだろう。

賃貸物件についてはこうした知識を、自分でしっかりと把握しておくことは重要だ。また、賃貸契約時には契約内の原状回復義務についても、確認しておこう。入居の際に、すでに劣化が進んでいる場合は、入居前に証拠写真を取っておくことも有効になるはずだ。

 

まとめ

窓のゴムパッキンは地味ではあるが、室内の人を守る大切な役割を果たすものだ。もし窓を確認してみて、ゴムパッキンが劣化してひび割れたり、ちぎれていたりしていたら、専門の業者への依頼を考えて頂きたい。今回紹介したように業者へ本依頼を行う前には、必ず複数業者の見積り料金の比較を行って、満足のいく交換をしよう。

当サイトでは面倒な見積もり比較を簡単に行うことが可能だ。ぜひ当サイトであなたのゴムパッキンを丁寧に交換してくれる業者を見つけて頂きたい。

 

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傷1:中景

傷2:中景

傷3:中景

傷:遠景

撮影のポイント

傷から3〜4mくらいの距離

傷1:遠景

傷2:遠景

傷3:遠景

山田博保

株式会社アーキバンク代表取締役

資格:一級建築士
   公認不動産コンサルティングマスター

一級建築士としての経験を活かした収益物件開発、
不動産投資家向けのコンサルティング事業、及びWEBサイトを複数運営。

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