フローリングのダメージは多種多様です。へこみや穴、傷などよくみると相当傷んでいる場合も少なくありません。
ダメージに気づかずにいると、例えばささくれたフローリング材でケガをする等の可能性もあるため、定期的に点検し補修することが大切です。
今回はフローリングのダメージを種類別に分けて、その補修方法を解説します。最後まで読めばどんなフローリングのダメージでもDIYで補修できるでしょう。
フローリングの補修はDIYが可能
フローリングは、常にダメージを受け続けている建材です。ダイニングテーブルやソファー、電化製品などはフローリングの上に設置されていて常に荷重がかかっています。
食事中に、飲み物や食べ物をこぼすこともあれば、子供がフローリングに落書きをしたり、ペットがオシッコをする場合もあります。
日常生活でフローリングに与えられるダメージは、傷やえぐれ・擦り傷・へこみや穴・剥がれ・日焼け・カビ・シミ・床鳴りなどです。ほとんどのダメージはDIYで補修できますので、これから順に解説します。
【傷やえぐれ】はシールで補修
カッティングシートはフローリングの傷やえぐれを簡単に補修できます。切って・剥がして・貼るだけで完成です。
壁紙やドアなど木製の建材のダメージなら、どこに使ってもよい為、ダメージ補修をとりあえず済ませたい場合に役立ちます。
注意事項は自宅のフローリング材と色目や木目が合うかどうかを確認することです。また、シールを貼ったからといっても根本のダメージが補修できている訳ではないため、本格的な補修も必要になります。
シールを貼ったままでは違和感を覚えるかもしれません。傷やえぐれの本格的なDIY補修の方法は、後程解説する【へこみや穴】と同じですので、参考にしていただき、補修しましょう。
【擦り傷】はワックススティックで補修
フローリングのダメージの中でも多いのが擦り傷です。椅子などの家具を引っ張ったときに、フローリングの表面と擦れて傷になります。擦り傷には、マーカーやワックススティックセットでの補修が有効です。
表面のダメージが浅い場合は、マーカーだけでも補修できます。使用方法は次のようになります。
【マーカーでの補修方法】
・自宅のフローリングに合う色を選択
・目立たない場所で試し塗りをする
・擦り傷にそって着色していく
・余分に着いたものは拭き取る
・乾燥させる
周囲と比較して色が馴染んでいない場合は、再度塗り直したり、違う色で重ね塗りしたりすることで改善する場合があります。
少し深い擦り傷の場合はワックススティックを使用します。使用方法は次のようになります。
【ワックススティックでの補修方法】
・自宅のフローリングに合う色を選択
・擦り傷がささくれている場合は紙ヤスリなどで取り除く
・擦り傷をキレイに拭く
・ワックススティックを擦り傷に塗り込む
・余分に着いたものは拭き取る
・乾燥させる
補修した箇所が目立つ場合は重ね塗りしたり、マーカーで木目を書いたりすることで改善できる場合があります。深い擦り傷の場合は、傷と同じ部類になりますので、傷の補修を参考にしてください。
【へこみや穴】はパテで補修
フローリングのダメージで、DIY補修が比較的に簡単なのが、へこみや穴の補修です。リペアスティックをダメージ部分に埋め込むだけなので、手軽にDIY補修できます。使い方は次のとおりです。
【イージーリペアスティックでの補修方法】
・へこみや穴を掃除する
・ホットナイフでイージーリペアスティックをホットナイフで溶かしながら穴やへこみを埋める
・色が合わない場合は複数のイージーリペアスティックをダメージ部分で混ぜ合わせる
・イージーリペアスティックの硬化をまつ(15秒程度)
・硬化を確認しゴシゴシスクレーパーのギザギザ面で表面を平らにする
・ゴシゴシスクレーパーの先端部を使ってさらに平らにする
【剥がれ】は接着剤で補修
フローリングの素材には無垢材や合板、クッションフロアがあります。フローリングの剥がれの多くは合板で起こります。合板は複合フローリングともいわれ、複数の板を接着剤で貼り合わせ、表面には突板が貼り付けてあります。
その突板が剥がれている状態が、フローリングの剥がれです。クッションフロアの隅の部分が剥がれている場合もありますが、無垢材は剥がれません。突板が剥がれている場合は欠損箇所もある場合が多いため、併せて補修方法を説明します。
【接着剤での補修方法】
・剥がれている箇所に接着剤を流し込み上から押さえる
・重しを置くなどして乾くまで放置する
・欠損箇所はイージーリペアスティックで補修する
(使用方法は前述したとおりです)
・突板がしっかり貼り付いていることを確認する
クッションフロアの場合は、隅が下地から剥がれる場合がほとんどですので、木材用の接着剤も有効ですが、万能型の接着剤を選ぶのも効果的です。
【日焼け】は復元コートで補修
フローリングの日焼けは、太陽光によるものがほとんどですが、室内のライトでフローリングが焼ける場合もあります。
日焼けしたフローリングは、無垢材や突板が厚めの合板なら復元できる可能性があります。色つや復元コートを利用した補修方法は次のようになります。
【色つや復元コートでの補修方法】
・フローリング日焼け部分を掃除する
・専用のスポンジに復元コートを吸収させる
・木目にしたがって撫でるように塗るが厚塗りは避ける
・乾燥(30分程度)させて復元状態を確認する
・日焼けが酷い部分は均一になっていないため塗り重ねる
・乾燥を待って日焼け部分が目立たなくなっていることを確認する
・全体に塗って均一化させ乾燥させる
フローリングの日焼けを補修する方法は時間と労力を要するため、リペア業者での補修を検討することも一つです。リペア業者であれば完璧な仕上げを求めることができます。
【カビ】は除去スプレーで補修
フローリングの大敵はカビです。気付かない間にカビが繁殖してフローリングが腐食し、最悪の場合はシロアリまで発生している可能性があります。
フローリングがふかふかになっていたり、腐臭がしたりするようであれば、残念ですがフローリングを張り替えるしか方法はありません。
もし、構造体にまでカビやシロアリ被害が広がっていれば、大掛かりなリフォームとなります。普段のチェックで防ぐことができるフローリングの被害ですので、定期的にチェックするように心がけましょう。
フローリングが腐食していない場合のカビ除去は、カビ除去スプレーを利用します。今回紹介しているカビ除去スプレーは比較的用途が広いため、フローリングのカビ除去以外にも利用できます。使い方は画像と下記の使用方法を参考にしてください。
【カビ除去スプレーでの補修方法】
・カビに直接カビ除去スプレーを噴霧する
・全体に噴霧できたら30分ほど放置する
・カビが残っていたら水拭きせずに再度噴霧する
・カビが取れるまで繰り返す
・カビが完全に消えたら水拭きをする
・強くこすれば毛羽立つので加減が必要
木材にはタンニンが含まれ、腐朽菌が発生しているケースがあります。タンニンは木材に含まれるポリフェノールの1種であり、木材から滲み出てくれば、黒カビのように見える場合があります。腐朽菌は、木材を腐食させる菌ではありますがカビ菌とは異なり、きのこなどに分類される菌です。
どちらもカビ菌ではないため、カビ除去スプレーを何度散布しても効果はありません。カビ除去スプレーを4回程度繰り返し使用しても改善しない場合は、カビでない可能性が高くなります。
タンニンや腐朽菌はカンナで削り取るしか除去する方法はありませんが、フローリングを削ることは現実的ではありません。特に、合板フローリングの突板は、非常に薄いため削れば芯材が見えて、フローリングの役目を果たさなくなります。
タンニンや腐朽菌の補修は、リフォームする前にリペア業者に相談することをおすすめします。
【シミ】は塗装で補修
フローリングのシミの補修方法は、無塗装のフローリングを除いて、塗装を剥がして補修します。シミの原因や塗装により補修に使う剥離剤が異なるため、確認して補修するようにしましょう。
水分によるシミの補修方法
水分によるシミは、結露や観葉植物の水、飲みこぼし、ペットのおしっこなどが原因です。一般的なフローリングはワックスが塗られているため、ワックスを剥がす補修方法を解説します。
【古いワックスを剥離させてシミを取る方法】
・1度にワックスを剥離させる範囲は1㎡が目安
・原液をたわしなどで均一に塗り拡げる
(1㎡あたり50mlが目安)
・1~2分程度放置する
・たわしなどでワックスをこすりおとす
・水拭きを3回以上繰り返し、クリーナーを完全に取り除く
ワックスの剥離が完了すれば、新たなワックスを塗装してフローリングを保護します。
ワックスを剥がしてもシミが残っている場合はフローリング材に染み込んでしまっているため、自分でDIYすることは難しくなります。リフォームを依頼する前にリペア業者に相談しましょう。
この製品は水拭きやワックスがけの前にも使用できます。普段の水拭きの際には、原液を水で30倍に薄めて使用します。
ワックスをかける前に使用する場合は原液を15~20倍に薄めて床全体を拭き、水洗いした雑巾で2回以上水拭きを繰り返します。
化学薬品によるシミの補修方法
化学薬品によるシミは、専用のクリーナーを使ってシミを取り除く方法があります。しかし、ワックスを剥離させるため、ワックスがまだらになれば、全てのワックスを剥離してからワックスを塗り直しましょう。次項ではシミ取りのために、ワックスの剥離と塗り直す方法を解説します。
【専用クリーナーによるシミの補修方法】
・原液を水で10倍~12倍に希釈
・希釈したクリーナーを床面均一に広げる
・古いワックスが溶けたらスポンジタワシでこすりおとす
・クリーナーをきれいに取り除く
・クリーナーが残らなくなるまで水拭きをする
・フローリングを乾燥させる
・新しいワックスを塗装する
・ワックスを乾燥させる
ワックスを剥離させてもシミが残る場合は、水シミと同じようにリペア業者に相談してください。
【床鳴り】は専門業者に補修依頼
床鳴りは原因によってDIY補修では直せないケースがあります。床鳴りの主な原因は次のとおりです。
・気温や湿度によりフローリング材が膨張したり縮小したりする
・住宅自体が古くなり歪んでいたり傾いていたりする
・地震や地盤沈下などで住宅が傾いている
・施工ミスにより不具合が生じている
・土台が腐って床が傾いている
・フローリング材が経年などで傷んでいる
このような床鳴りの原因の中でDIY補修できるものは、フローリング材の膨張と縮小による床鳴りだけです。それ以外の原因による床鳴りは専門業者に依頼するしか方法がありません。
家の構造体に関する床鳴りの原因は家を建築した会社に相談し、調査から始めなければなりません。土台の腐食、フローリング材の痛みなどは、普通のリフォームで補修可能です。DIYで補修できる床鳴りは専門の補修剤で直ります。使用方法は床鳴りするフローリング材のつなぎ目に補修剤を注入して、乾燥させるだけとなります。
DIYで補修できない場合は定額リペアで見積もりを
DIYで補修できなかったり、DIYではなく最初から専門業者に依頼したりする場合は定額リペアでの見積もりを検討してください。(事例の画像を御覧ください)
・細かな傷のリペア
ここまで、フローリングのダメージを補修する方法を解説してきました。
フローリングの補修は、簡単にできるものと専門業者に頼んだほうが良い場合があります。
事例のように、本サイトの定額リペアならフローリングのあらゆるダメージを補修できます。定額リペアは決まった時間内であれば定額料金で、複数箇所の補修をまとめてご依頼いただけます。
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