新築の家も10年ほど経過すれば、家のあちらこちらに傷や凹みなどが出てくるかも知れません。特にフローリングは、日常生活で一番負担のかかる部分であり、模様替えや荷物の移動などで知らない間に傷つけている可能性が大きいです。
一度自分の家のフローリングをくまなく見回し、傷があればこの記事がきっと役立つと思います。
フローリングの傷といっても多種多様であり、建材によっても傷のでき方が違います。今回は、フローリングに使われている建材から傷の種類、そしてフローリングの傷の直し方を解説していきます。
DIYする方法やリペア業者に依頼する場合の相場や注意事項なども解説していますので、最後まで読んでいただいて家を守る参考にしてください。
フローリングに使われる建材と特性を知る
家の洋式化が進むと共に、フローリングの部屋が増えてきています。和室から洋室へリフォームする事例や古民家のリノベーションでもフローリング比率が格段に高いです。
また、高齢者やハンディーキャップのある方であれば、畳の部屋では不自由することが多いので、介護用のリフォームではほとんどが和室から洋室へと転換されています。
今では、当然のように日本人の住まいに溶け込んでいるフローリングですが、どのような建材が使用されているか知らない人も多数います。フローリングを補修するうえで建材の特徴を知ることはプラスになる為ここで説明していきます。
無垢フローリング材
無垢フローリング材とは、丸太から直接切り出した木材で一枚板ともよばれています。天然木が本来持つぬくもりや調湿性・断熱性が優れているので人気のフローリングです。
天然木をそのまま使うので1枚1枚木目が違い、木の種類によって色目も違うのが特徴です。
無垢フローリング材は、木目を活かすために自然系ワックスやオイルフィニッシュなどで仕上げられているものが多いです。
水や飲み物をこぼして放置しておくとシミになりやすいのですぐに拭き取るようにしてください。
また、定期的なメンテナンスを怠らなければ、いつまでも最高の状態を保つことができる建材です。
複合フローリング材
複合フローリング材は、合板などに薄い突板や木目のプリントを貼って仕上げた建材です。経年劣化が少ない建材としても重宝されています。
ウレタン系の樹脂で塗膜しているものが多いので、手触りや質感は無垢材に劣る面もあります。
しかし、突板を厚めにしたものは無垢フローリングに近い質感があり加工がしやすく、反りや縮みなどで変形しにくいのが特長です。
とにかく加工がしやすい為、水に強いものや遮音性が高いものなど種類が豊富にあり、無垢フローリングに比べて安価なので使い勝手が良いと言えます。
床暖房対応フローリング材
床暖房対応フローリン材は、熱によって木材が変形しないように工夫して加工された建材です。また、季節変化にも対応できるように作られています。
木材というのは、縦と横で伸縮率に違いがあります。複合フローリングの基盤は、薄くスライスした木材を縦横交互に奇数枚数重ねていくことで、縦横の伸縮率の違いを調整しています。
先述のように、床暖房対応フローリング材は、熱を受けても変形しないように特殊な加工されていましたが、現在では、技術の開発で無垢材においても床暖房用のフローリング材が登場しています。これは無垢材の持つ質感の良さなどをユーザーが求めた結果です。
ラミネートフローリング
ラミネートフローリングとは、接着剤や釘を使用しないHDF基材(高密度繊維板)のフローリングの総称です。
基材の表面および裏面をメラミン樹脂や酸化アルミニウムなどでコーティングしたもので、釘・接着剤を使わずに施工ができるのが特徴です。
メラミン樹脂は、種類が豊富で木目だけではなく、大理石調やタイル調のものなどもあり、耐久性が良く、ヒールマークがつかない土足対応可能なものが多いのも特徴です。
また、耐火性にも優れていて煙草の火などにも強いタイプがあります。
ペット用フローリング
近年ではペットを飼っているご家庭も多くなり、ペット用のフローリングが販売されるようになりました。
構造は複合フローリングと同じ合板になりますが、ペットが歩行しやすいように表面加工がされて滑りにくくなっています。
また、引っ掻き傷や汚れに対しても通常のフローリングよりも耐性があってボロボロになりにくいです。
フローリングに使用される木材の種類と特性を知る
建材に使われる木材はさまざまな種類があります。
そのまま無垢材として使われていたり複合フローリング材の基盤や化粧板などに使用されていたりします。
どの木材にも木目や風合いに特徴があり、メリット・デメリットがあります。その中からフローリングに適している木材を厳選して特徴や特性を解説していきます。
木材の特徴を見ていただく際に、「柔らかい」とあるものは、肌触りが良いものの、物を落としたり引っかいてしまったりの場合、傷がつきやすいと考えてください。
ただしウレタン塗装など、どのような保護を行うかで傷のつきやすさも変動します。
パイン
パイン材は、松を加工した木材です。穏やかな雰囲気を持つ木材で、昔から多くの人に親しまれています。経年変化で独特の深みが出ることが特徴で、比較的柔らかい素材のため、小さな子供や年配の方の部屋に適しています。
杉
杉は、最もポピュラーな建材として使用されている木材で、針葉樹の特性でもある柔らかさが特徴で幅広いデザインが可能です。フローリング材としても多く使用されていて肌触りの良さや柔らかさが人気を呼んでいます。
檜
日本を代表する高級な木材として知られているのが檜です。浴槽や風呂桶などお風呂にも使用され、独特の芳香が多くの人々に好まれているのが特長です。
檜は、木材の中でも強度や耐久性が高いのでフローリング材にも適しています。檜の香りが部屋いっぱいに広がると非常に心地良いものです。
また、堅木である広葉樹(ナラや後に紹介の栗)よりかは柔らかいものの、先にお伝えした同じ針葉樹で代表的な杉よりは、多少堅さがある為、柔らかい針葉樹の中では傷は付きにくいといわれています。
栗
栗の木材は、少し珍しいかもしれませんが、フローリング材に非常に適しています。
まず、木目が独特で力強い印象を与えます。その印象通り、非常に強度が高く堅い木材なので長くフローリングとしての役目を果たすことができます。
そして、耐湿性に優れているので、木材の天敵である湿気や水分が飛び散る水回りのフローリング材としても使える優れものが栗の木材です。
オーク
オークは、古くから船や洋酒の樽にも使用されている人間と親しみのある木材です。
高い耐久性と耐水性が特長でフローリング材にも適しており、落ち着いた木目でシックな雰囲気を醸し出す為人気が高い木材の一つです。他の木材にくらべて安価なのでコストパフォーマンスにも優れています。
フローリングの傷の種類と主な原因
フローリングは、日々綺麗に掃除やメンテナンスをしていても、日常生活で気づかずに傷がついている場合が多いです。ここでは、フローリングにつく代表的な傷と原因について解説します。ご自宅の傷と見比べ、原因を確認して傷予防の参考に役立ててください。
擦り傷
フローリングに配置している家具を引いたり、物を引きずったりすると軽微な傷が無数につく場合があります。気をつけていても、知らないうちにつく、言わば不可抗力的な傷で、防ぎようのない傷でもあります。
もしも、物の移動をよく行う場所だと分かっている場合には、インテリアを楽しむつもりでマットを敷くなどで対策してください。
線傷
線傷は、ライン状の傷で、子供のおもちゃや先の尖ったもので引っ掻いたり、ペットが引っ掻いたりしてできる傷です。家具の移動などで線傷ができる場合もあります。
この線傷がついている状態でフローリングの水拭きなどすると水分が傷から吸収されてフローリングの耐久力が落ちる原因となり、また、ほこりや砂などが傷に入りやすいので早めに補修することをおすすめします。
裂傷
裂傷は、強い衝撃を受けて裂ける場合と木材が乾燥されていない状態で加工されていて経年で裂ける場合などがあります。
複合フローリング材より無垢材で起こることが多く、柱などの裂け目も乾燥の過程で水分率を調整できていない事が原因です。
へこみ傷
へこみ傷は、重量のあるものを落としたり、金槌などの角のあるものを落としたりするとすぐに出来てしまいます
無垢材の材質や化粧板の材質が柔らかいものほどへこみ傷つきやすいです。
表面劣化
表面劣化は、フローリング材が経年劣化した場合や、湿気の多い場所、暖房器具による熱、直射日光などでできる傷の種類です。
経年や水分で、化粧板などが劣化して剥がれてきたり、表面塗装が剥がれたりします。裸足で歩くと怪我をするような状態になる前に補修することを強くおすすめします。
シミ・色あせ・結露
飲み物をこぼしてしまったり、経年劣化や直射日光の影響を受けたりするとフローリングにシミや色あせの症状がでます。
また、結露があるとフローリングに染み込んでいきますので痛みの原因となります。
水滴を拭き取ることも大切ですが、結露が起きない環境づくりをしていくことが重要です。
キャスターの傷
キャスター付きの椅子はフローリングを傷つける原因になります。
また、自転車を室内に保管している場合はタイヤの跡がついてしまうことも。
フローリングは摩擦による傷がつきやすいため、傷をつけたくないという方は、傷のつきにくい表面加工がされているものを選ぶか、ワックスでコーティングするなどの対策が必要です。
床鳴り
床鳴りの原因は様々ですが、経年劣化で釘や接着剤の不具合を起こし、床を踏むと音が鳴る症状がでます。
床鳴りは音の他にも床が沈む症状もあり、強度が落ちている場合は床が抜けてしまう恐れがありますので、専門業者に見てもらうことをおすすめします。
シロアリ
木造住宅の天敵であるシロアリは木を餌にしておりますので、フローリングも被害にあう可能性があります。
シロアリの被害はフローリングに留まらず柱や土台などの構造体にも影響を受けるのが恐ろしいところです。
建物の構造体を食べられてしまうと修理する規模が大きくなるため、なるべく被害を受けない対策を日頃から行っておくことが大切です。
フローリングの寿命
フローリングは永続的なものではなく、経年劣化を起こすため、ある程度年数が経ったら張り替えなどのメンテナンスが必要です。
フローリングの寿命は10〜20年が目安といわれています。
床鳴りや極端に床が沈むなどの症状が見られる場合は、フローリングが痛んでいるというよりも構造自体が劣化している恐れがあります。
床が抜ける事故を起こしかねませんので、このような症状がある場合はそのままにせず専門業者に状態を見てもらい直してもらうことをおすすめします。
破損したフローリングのDIY修理方法
フローリングはどんなに気をつけていても日々使っているうちに傷がついてしまうものです。
修理するにも業者に依頼すれば費用は発生してしまうため、節約のためにもDIYでできることはやっておきたいもの。
以下にはDIYでできる修理方法のポイントをお伝えしていきますので、ぜひ試してみてください。
【水やアイロンでへこみ跡を消す】
小さなへこみなら「水とアイロン」を使うことで直すことが可能です。
まず、へこんでいるところに水を垂らしてあげます。状況によってはこれだけで直ることがありますが、これはフローリングが水を吸うことで膨張し、へこみが直るという仕組みです。
アイロンは水を染み込ませやすくするために使います。アイロンを使う際は凹みのところに濡れた布やキッチンペーパーなどを敷いて、その上からアイロンを何度か繰り返してかけます。
アイロンを押し付けすぎると焦げてしまいますので、適度に押さえてあげましょう。
【擦り傷・ひび割れ・キャスター傷】
細かな傷はフローリング用のクレヨンで補修することができます。
使い方はドライヤーでクレヨンの先を温めて柔らかくし、傷のところに塗り込みます。
このままだと表面が盛り上がった状態となるため、ヘラなどで平らに均してあげるときれいに仕上がります。
ひび割れのような削れた傷に対しては、補修材の盛り込む量が増えますので、電熱コテ付きのパテの方が補修はしやすいです。
補修材を塗り込んだ後はペンなどで木目を描いてあげると見栄えも良くなります。
補修範囲が狭い場合はフローリング用の修理テープも便利です。
テープを貼るだけですからペンやクレヨンよりも使い方は簡単。
ただし、補修する範囲が大きいと返って補修したところが目立ってしまいますので注意しましょう。
【表面劣化・色あせ】
表面劣化や色あせにはワックスや塗装が有効です。
ただし、作業範囲が広いと家具の移動が必要なことと、ムラができやすいため注意が必要です。
作業範囲が広くなりそうでしたら、無理せず業者に依頼することをおすすめします。
ワックスは塗布するところの汚れを落とし、ホコリがないように掃除をします。
その後に古いワックスを剥がしてから、板目に沿ってワックスを塗ります。
フローリングによってはノンワックスのものもあり、ワックスがけしてしまうと不具合を起こしてしまいますので注意が必要です。
DIYで塗装を行う際は狭い範囲で留めておきましょう。
一室すべて塗装するには技術が必要で、失敗するとムラができてしまいます。
フローリングの塗装はオイル塗料を使うのが一般的です。
体に優しい自然塗料もありますので、子供のいるご家庭におすすめです。
【カビを落とす】
フローリングのカビは中性洗剤や除菌用アルコールスプレーで落とすことができます。
カビが生えてしまっているところを水拭きし、その後に除菌スプレーや中性洗剤で拭き取ります。
洗剤で拭いた後は最後に乾拭きをして完了です。
注意点としてお風呂のカビとりに使う塩素系漂白剤は、色素を分解してフローリングの色を落としてしまいますので、使用は避けましょう。
【床鳴り】
床鳴りは原因によって対処方法が異なり、構造上の問題があったり、突きつけ合う床同士が擦れてしまって音が鳴っていたりします。
DIYで修理するには難しく、適切な処置ができていないと悪化させてしまう恐れがありますので、専門業者に依頼するのが無難です。
床鳴り用の補修材はフローリングの浮きを接着し直すものや擦れてしまっているところの滑りを良くするものなど用途で分けられていますので、状態に適したものを選ぶ必要があります。
DIYで修理できるおすすめ補修グッズと使用のコツ
フローリングの傷の中には、DIYで簡単に直すことができるものもあり、また、昨今のDIYブームもあり便利なグッズが出てきています。
ここでは代表的なグッズと簡単な使い方を解説していきます。
キズなおしま専科 ライト
フローリングの傷など1.5cm前後までなら対応可能です。耐久性に優れ、短時間で硬化するのでスピーディーに補修できるのがポイントです。
使用方法
- 傷口のバリや汚れを取り除き、フローリングのカラーに近いスティックを選ぶ
- スティックを付属の電熱コテで溶かし傷口に埋める
- スティックを埋めた傷口とその周辺に付属の耐熱保護材を塗る
- コテを手前に引き埋めた部分を平らにする
- 必要に応じて木目ペンで木目を書く
紹介しているURL先では、動画で使用法やコツを解説しているので、よく見てから作業にかかることをお勧めします。
イージーリペアキット ライト
瞬間硬化型の充填スティックで、時間が短縮できるうえにクレヨンタイプよりも耐久性・耐熱性に優れているため、えぐれた傷を直すのに向いています。
使用方法
- 傷のバリや汚れを取り除く
- ホットナイフでスティックを溶かし傷に埋める
- 付属のスクレーパーで埋めた部分を平らにする
- スクレーパーの先端を使用してさらに平らに仕上げる
スティックの色がフローリングと合わない場合は、複数のスティックを溶かしながら傷口の中で混ぜ合わせることも可能です。
木工用 わが家のリフォーム屋さん
名前にリフォームとあるが、建具や家具のリペアグッズです。電気コテなどの熱を使わないので安全に傷を修復できるのが特長です。
また、耐久性・耐熱性に優れていて、硬化後の肉やせがほとんどないので素人でも綺麗に仕上げることができます。
使い方
- 必要な分量のパテを切り取る
- パテと硬化剤・カラーパウダーが均一になるように練り込む
- 傷や凹みにこすりつけるように盛りこみ成形する
- 硬化後余分な部分をカットするか研磨する。
色が合わない場合は、パウダーを使用して筆と密着液で調整します。木目などを書くとプロ並みの仕上がりになります。
フローリング補修テープ
フローリング補修テープは、傷に貼るだけで簡単に傷を隠せるテープです。色が豊富に用意されているので、自分のフローリングあったものを選ぶことが肝要です。
ただし、キットでの補修に比べてどうしても補修したことがわかる仕上がりになる為、応急処置として考えていただく方が良いでしょう。
かくれん棒・マニキュア
【かくれん棒】
細かな擦り傷を補修できるクレヨンタイプの補修材です。
失敗してもすぐに拭き取ることができるため、慣れていない方も手軽に使うことができます。
【マニキュア】
クレヨンタイプと同じく細かい傷に向いている補修材です。こちらは筆ペンタイプとなっていますので、傷のところをさっと塗りだけで補修することが可能です。
床鳴り用補修グッズ
【床鳴り止まるんです】
床鳴りの補修材。フローリングの溝のところに補修材を注入し、継ぎ目の擦れる音を直します。
【コニシ ボンド フロアメンダー】
こちらは床が浮いてしまっている時に使える床鳴り用補修グッズです。
解体する必要がなく、表面から浮き補修することが可能です。
カビ取り用洗剤:カビ取り侍
フローリングの他に壁紙や畳、マットレスなどにも使えます。
黒カビ、白カビ、赤カビ、青カビなどさまざまなカビに使えて、カビ除去剤に弱い素材でも使えるプロ仕様のカビ取り剤です。
ワックス
【ワックス剥がし】
古くなったワックスを剥がす際に使用します。
ワックスを再塗布する際は古いワックスを剥がしてから行うときれいに仕上げることができます。
【ワックス】
フローリング用のワックスです。
ワックスをかけることで傷や汚れから守り、ツヤを保ってくれます。
無垢材のフローリングの場合は経年劣化で色あせが起きます。
塗装については後述しますが、見栄えも悪くなりますので、このような症状には再塗装をするとことをおすすめします。
フローリング用の洗剤と掃除やお手入れ方法
フローリングの基本的な掃除はモップやワイパーでホコリを取り除くことです。
油汚れや黒ずみなどは重曹や食器用洗剤で落とすことができます。
ワックスが必要なフローリングは定期的にコーティングしておくことが望ましいです。
ノンワックスのフローリングは、ワックスがけしてしまうと不具合を起こす可能性がありますので、避けておくこと。
ノンワックスの場合は、水に濡れた雑巾で拭くのはあまり良くなく、乾拭きで済ましておくことが大切です。
乾拭きでも落ちにくい汚れは硬く絞った雑巾で水拭きし、その後に水分を残さないようによく拭き上げましょう。
フローリングの傷をプロに任せるメリット
フローリングの傷は、DIYで直せるものもあるが、傷の長さが15cm以上あるものや、深さが1mm以上のものはプロに任せることをお勧めします。
素人が、安易な気持ちで補修しようとして、傷口を広げたり、パテの埋め込みや仕上げが上手く行かずかえって歪になったりすることもあります。
無駄な時間を過ごすことがないようにフローリングの傷を見て賢明な判断をすることが望ましでしょう。
傷そのものが無かったことになる
プロのリペア職人に依頼すると、ほとんどの傷が無かったことになります。傷の場所さえ特定することが困難なほどの素晴らしい仕上がりになるので、安心して任せることができます。
下記は、フローリングではなく扉の補修の様子ですが、プロであれば大きな傷もここまで綺麗な状態にしてくれます。
DIYで休日を潰さなくてすむ
フローリングのリペア作業でパテを塗り直したり、色の調合が上手く行かなかったりすれば、思いの外時間を浪費してしまいます。
小さな傷の補修で丸一日費やし、休日を台無しにしてしまったなどと言う声もよく耳にします。
休日であっても貴重な時間であり「時は金なり」とも言います。
無理せずプロのリペア職人に依頼することも考えてみましょう。
リフォームを検討するような傷でも直すことが可能
リペア職人の技があればリフォームして張り替えないといけないような傷でも見事に補修できる場合があります。
例えば、アイロンをフローリングに置いてしまってアイロンの形が黒く、くっきり焦げていたらどうされますか?見ただけでその部屋のフローリングの張替えリフォームを覚悟するかもしれません。しかし、プロのリペア職人ならアイロンの焦げを無かったことにできます。フローリングを張り替える莫大な費用も、大幅に抑えることが可能です。
賃貸住宅こそプロに任せて安心して退居
賃貸住宅の退去時に揉める原因の一つがフローリングの傷です。
引越し時に傷がつく場合や、普段の生活でできた傷などを大家さんが後で請求したり、保証金から差し引いたりする場合があります。
賃貸住宅内の他の傷も含めて、あらかじめリペア職人に補修を依頼しておけば安心して退居することが可能です。
賃貸でフローリングを破損してしまった場合の補償
賃貸の場合は原状回復義務というものがあり、退去時は部屋を元の状態に戻すために修理することになっています。
これは経年劣化などの損傷は借主が負担する必要はありませんが、故意や生活上起こる損耗でない傷は修理費を負担しなければいけません。
詳しくは以下のガイドラインを参照していただきたいのですが、DIYで補修したところが修理費として追加されてしまう可能性があります。
引用:国土交通省 「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000020.html
賃貸は借りているものであり、勝手に手を加えてしまうと原状回復義務により不要な費用を負担しなければいけなくなってしまうかもしれませんのでご注意ください。
リペアの相場と業者を選ぶポイント
リペア業者と聞いても、あまり聞き慣れない人もいるかと思います。
テレビやマスコミで取り上げられるものの多くは、リフォームやリノベーションですが、ここでは、経済的で驚くほど綺麗に修復してくれるリペア業者について解説していきます。
リフォームとリペアの違いを知る
フローリングの場合で解説するとリフォームとはフローリングそのものの張替えであり、リペアとは、現状のフローリングを補修することです。
フローリングの張替えリフォームとなると部屋からすべてのものを撤去しなければならず、日数もかかれば金額もかかります。
リペアなら現状のものを補修する為、補修する箇所の物を避けるだけで良く、基本的に数時間で作業が終わります。
土台が腐っていたり、シロアリの被害を受けていたりすればリフォームが適していますが、大きな被害でなければ一度リペア業者に相談するということは決して損なことではありません。
業者選びのポイント
リペア業者にもいろんな者がおり、素人に毛の生えた程度の者からプロ中のプロまでいます。業者選びのポイントで一番肝心なのが豊富な経験があるかどうかです。
その次が適正価格かどうかです。人の足元を見てふっかけるような業者ならキッパリと断ってください。あまり安すぎる業者なら、経験と保証体制をしっかり聞く必要があります。いずれにしても保証体制と再修理に応じてくれるかは確認しておくと安心です。
業者に依頼するケースとは
DIYなら費用を抑えられるので積極的に行っていきたいと思われるかもしれませんが、損傷が大きい場合や作業範囲が広い、構造に関わるなどはプロの業者に依頼することをおすすめします。
修理には技術が必要であり、慣れていない方が行うと返って補修跡が目立ってしまったり、状態が悪化してしまって補修では対応できなくなってしまったりします。
自分で作業をしたにも関わらず仕上がりが悪く、業者に依頼して直してもらうようなことになってしまうと費用はさらにかかってしまいますので、DIYで行うのはあくまでも軽微な補修で留めておきましょう。
リペア・リフォーム業者の料金相場
フローリングのリペア相場は、1箇所につき1万5000円程度~です。もちろん、補修部分の大きさや、新規の材料取り寄せがあった場合は異なってきます。
また、出張費などは別途かかるので事前に確認しておくと良いでしょう。フローリングの張替えの費用を考えれば格段に割安であることは間違いありません。
根太や大引きなどの床構造に問題がある場合は、リペア業者ではなくリフォーム業者に依頼するのが一般的です。
床構造を直す場合は解体が含まれるため工事規模は大きく、費用も10万円以上掛かります。
また、フローリングも新しく張ることになりますので、さらに追加の費用が発生し、合計で20万円以上になります。
フローリングの傷補修と張り替えの費用
フローリングの補修と張り替え費用を以下の表にまとめましたのでご覧ください。
工事内容 | 費用相場 |
擦り傷 | 1.5万円〜 |
へこみ補修 | 2.5万円〜 |
床鳴り | 2万円〜 |
ワックスかけ | 1,500円/㎡〜 |
重ね張り | 5〜15万円 |
フローリングの張り替え | 10〜20万円 |
カーペットからフローリング | 8〜20万円 |
床暖房 | 30万円〜 |
フローリングの重ね張りと張り替えは施工面積が広くなるほど価格も高くなります。上記の表は6〜8畳ほどを想定しています。
フローリングの破損や汚損は火災保険を利用して修理
不測かつ突発的な事故による破損、汚損、もしくは風災や雨漏りなどの自然災害によりフローリングが損傷してしまった場合、火災保険を利用して修理できることがあります。
火災保険は損傷を受けた修理の費用を負担してくれるため、もし該当する損傷の場合は加入する火災保険が適用できるか確認することをおすすめします。
火災保険を利用する場合は、業者の経験値が重要ですので、火災保険の実績のある業者に相談しましょう。
長持ちさせる為のフローリングメンテナンス
木材は、切り倒され加工されたあとでも1000年を超える寿命がありますが、清掃が行き届かなかったりメンテンスができていなかったりすればその寿命を極端に縮めることになります。
フローリング材は、大半が木材です。たった1年でフローリングが腐り始めたなどということがないように日頃の手入れを大切にしてください。
フローリングのメンテナンスは、仕上げの塗料によって異なります。
浸透性塗料で仕上げたフローリング
- 塵やホコリは掃除機で
- 水拭きは避ける
- 汚れには水性のクリーナーワックスを使う
- 1年に1度程度、同じ塗料を塗布する
コーティング系塗料で仕上げたフローリング
- 塵やホコリは掃除機または科学雑巾
- 固く絞った雑巾やモップで水拭き
- 汚れには水性のクリーナーワックスを使う
- 1年に1度程度水性のクリーナーワックスでワックス掛けする