日頃から小まめに掃除をしている。ワックスがけも行っている。
しかし、どこかくすんだ感じがする。このような事はありませんか?
もしかしたら適した掃除方法や、ワックス選び・方法が間違っているかもしれません。
今回は、フローリングの手入れについて掘り下げて解説します。
日頃のお手入れから、フローリングの保護。そして、再塗装によって生まれ変わるフローリングまで御覧ください。
基本的なフローリングの手入れ
フローリングの基本的な手入れは、フローリング材によって異なります。フローリング材は大きく分けて3種類で、無垢材・突板合板・クッションフロアとなります。
無垢材と突板合板は、ほとんど同じ手入れになりますが、クッションフロアは少し違ってきますので、基本的なフローリングの手入れも分けて説明していきます。
フローリングの掃除方法
日常の掃除ですが、無垢材や突板合板は掃除機や乾いたフローリングワイパーがおすすめです。
時々、乾いたモップや雑巾で乾拭きしておくと掃除機などでは取れにくいホコリやゴミを取り除くことができてフローリングのツヤを保ちやすくなります。水拭きや薬品を使った掃除はおすすめしません。
クッションフロアは、掃除機やフローリングワイパーを使うのは同様ですが、ウェットのフローリングワイパーでも問題ありません。また、水拭きや洗剤を使っての掃除も可能です。
米ぬかで?お得な手入れ方法とは
基本的な手入れではないかも知れませんが、無垢材・突板合板向けのお手軽で効果の高い手入れ方法があります。余っている米ぬかでフローリングの掃除と簡易なワックス効果を得る方法です。
米ぬかには、タンパク質や脂質、ビタミンなどが多く含まれています。その成分を捨てるのはもったいないので掃除にも活用します。
まずは、米ぬか袋を作りから始めましょう。
- 不要になった綿のTシャツや肌着などを30cm四方に切って真ん中に米ぬかを載せます。
- 紐や輪ゴムで結び米ぬかがこぼれないようにして完成です。
この米ぬか袋を固く絞った雑巾でくるみフローリングを掃除します。汚れが落ちて、油分がワックスの代用となりフローリングがツヤツヤ。木製品であれば基本的に同じなので柱やドアなども掃除できます。
もし、水分が残っていたら乾拭きして水分を残さないように注意しましょう。また、濡れた米ぬかは酸化して腐敗しやすくなりますので、使用後は捨てて常に新しいものを使うように心がけてください。
フローリングのメンテナンスとは?
フローリングメンテンスの代表的なものはワックスです。無垢材や突板合板のフローリングで半年に1度程度ワックスがけしておくと表面の保護や、ツヤだし効果があります。
ワックスは、自宅のフローリング材にあったものを使用するように注意しましょう。
通常の掃除で汚れが落ちない場合のメンテナンスは、固く絞った雑巾か住居用の中性洗剤を含ませた雑巾で汚れを拭き取りましょう。
アルカリ性や酸性の洗剤は避けて、濡れ雑巾を頻繁に使わないようにすることがメンテナンスのポイントです。
フロアークッションの場合は、基本的にワックスをかけません。どうしてもワックスをかける場合はプロに託したほうが無難です。また、落ちない汚れは水で薄めた中性洗剤や濡れ雑巾で拭きとるようにしましょう。
フローリングの傷予防や保護はワックスだけ?
無垢材・突板合板のフローリング保護もワックスが主流です。しかし近年は、フロアコーティングやノンワックスコーティングなどを施しワックスがけが不要になってきています。
また、ノンワックスのフローリング材も登場していて新築やリフォームの際に選択する人が増えています。
フローリングの保護はワックスの他にも椅子やテーブルの脚に緩衝材を貼り付けたり、カーペットやセンターラグを用いたりする方法があります。
また、フローリングの上に敷き詰めるフローリングタイルやコルクマット・タイルカーペットなどを利用してフローリングを保護する人も多いです。
これらのものはタイル状になっているので汚れたタイルだけ取り外して洗濯したり取り替えたりすれば良いので、子供が小さい家庭やペットがいる家庭で重宝されています。
賃貸は契約書を確認してから手入れしよう
フローリングの手入れで悩ましいのが賃貸住宅です。
まず、契約内容を確認しないといけません。普段の掃除は借主の責任になっているところがほとんどですが、ワックスがけは貸主負担になっている場合が多いです。
仮にワックスをかけることが借主であってもフローリング材がどのような加工を施しているか確認しないと簡単にワックスがけや拭き掃除ができません。
賃貸住宅のフローリングは、突板合板やクッションフロアを使用している場合が多いです。しかし、近年のクッションフロアは印刷技術が進んで、見ただけでは木材なのかクッションフロアなのかわからないものがあります。
判らない場合は素直に管理会社や大家さんに確認しましょう。フローリングの汚れを拭いただけなのに塗膜が剥離してしまったら大きな損失になります。
塗装別無垢材フローリングの手入れ方法
本物の重厚感を味わえる無垢材のフローリングは、自然志向の高まりと加工技術の発展により年々需要が増えています。
無垢材は、あまり多くはありませんが、無塗装のまま使用する場合と、塗装を施して保護する場合があります。
塗装の有無・塗装の種類によって、同じ無垢材であっても手入れの仕方が変わってきますので、代表的な塗装と手入れ方法を説明します。
塗装なしの無垢材フローリング
無塗装のフローリングは、木の色や質感をそのまま活かせるので自然志向の強い方に選ばれています。
無塗装の特長は、傷が目立ちにくく、凹みの補修がしやすいことと調湿効果が高いことです。
デメリットは、汚れが無垢材の奥まで染み込みやすく、掃除が困難なことと毛羽立ちやささくれが起こりやすいことです。安全を考えれば無塗装のフローリングはおすすめできません。
手入れ方法は、掃除機や乾燥したフローリングワイパーのみです。シミや汚れは、きつく絞った布で拭き取ってもとれなければ、自然の風合いに変化するまで放置するしかありません。
繰り返しますが、安全の為に何らかの塗装をプロに依頼することをおすすめします。また、無塗装のフローリングにはワックスをかけることはできません。もし、塗装加工をせずにワックスのみをかける場合は、プロに相談することを強くおすすめします。
オイルフィニッシュ塗装の無垢材フローリング
オイルフィニッシュは、天然油脂を木材の表面から内部にかけて浸透させるので、木材本来の質感を楽しみことができます。
特長は、傷が目立たないことと凹みなどの補修が容易であることです。塗膜がないので傷や汚れがつきやすいといデメリットもあります。
日常の手入れは、掃除機でゴミを吸い取り、乾いた布で雑巾がけをおこなう程度です。年に数回、オイルフィニッシュの専用ワックスクリーナーで汚れを拭き取るようにしましょう。終わったら乾いた布で乾拭きしてください。
ワックスをかける場合は、プロに依頼することをおすすめします。自分で行う場合は、フローリングに染み込んでいるオイルと同じメーカーのオイルフィニッシュ専用ワックスを使用しましょう。
ワックスがけについては下記のページを参照ください。
フローリングのワックスは本当に必要?補修も可能な最新ワックス事情→
https://teigakurepair.com/flooring-wax-is-really-necessary
ウレタン塗装の無垢材フローリング
ウレタン塗装は、ウレタン系合成樹脂が主成分の塗料で塗膜を張る塗装です。光沢が良く耐水性に優れていて、汚れがつきにくいのが特長です。
また、強い耐摩耗性があるので対応年数が長いのもメリットです。
デメリットは、無垢材の表面に塗膜をはるので質感が変わることと傷がついた場合に目立つことです。
日常の手入れは、掃除機や乾式のフローリングワイパーなどでゴミを取り除き、乾いた布で乾拭きする程度で十分です。
汚れがついた場合は、固く絞った雑巾で拭き取ってください。それでも落ちない場合は、住居用の中性洗剤を薄めて雑巾に含ませて拭き取りましょう。最後は必ず乾拭きしてください。水分は無垢材フローリングの天敵です。
ウレタン塗装にワックスの必要はありません。しかし、ワックスをかけるとウレタン塗装が長持ちしてツヤ感が増すのも事実です。DIY上級者なら自分でワックスをかけることが可能かもしれません。しかし、ムラができやすく失敗した場合、多大な費用と労力を費やすことになりますので始めからプロに任せるほうが無難です。
UV塗装の無垢材フローリング
UV塗装は、ウレタン塗装同様にフローリングの表面に塗膜を形成する塗装です。ツヤ感がきれいで汚れがつきにくい塗装で、耐摩耗性・耐薬品性に優れています。
デメリットは無垢材の質感が変化することと傷がついた場合に目立つことです。
日常の手入れは、掃除機や乾式のフローリングワイパーなどでゴミを取り除き、乾いた布で乾拭きする程度で問題ありません。
汚れがついた場合は、固く絞った雑巾で拭き取ってください。それでも落ちない場合は、住居用の中性洗剤を薄めて雑巾に含ませて拭き取りましょう。最後は乾拭きを忘れないようにしましょう。
水分によって塗膜が剥がれると再塗装の必要が生じます。
UV塗装フローリングのワックスがけは基本的に必要ありませんが、ツヤ感や保護能力を上げるためにかける方もいます。
ワックスがけの際は、無垢材のUV塗装対応のワックスを選び厚塗りにならないように慎重にかける必要があります。通常のワックスがけよりも難しいので、心配な方はプロに依頼しましょう。
無垢材フローリングの素材別特長を知り手入れする
フローリング材として人気が高い無垢材は、高級感があって、自然な木目の美しさは人の心を癒す効果も期待できます。
また、素晴らしい芳香を放ち家にいながら森林浴を味わえるような材質もあります。
無垢材のフローリングは調湿性が高く、湿度が高いときは湿気を吸い取り、湿気が低くなると湿気を吐き出します。また、手入れを怠らなければ、経年とともに色に深みが出てきて人生をともにすごすことが可能です。
また、無垢材は、使用される木によって特長がありますので、ここで代表的な素材を紹介します。手入れは、前途した「2:塗装別無垢材フローリングの手入れ方法」を参照してください。
杉のフローリング
杉は、杉のフローリング材しか扱わない建材店があるほど日本のライフスタイルにマッチした素材です。針葉樹ですので、柔らかく、傷つきやすく、汚れやすい。どこも良いところがないような感じですが、欧米と違って靴を玄関で脱ぐ日本にはピッタリの素材なのです。
その理由は温もりと経済性です。柔らかさが特長の杉は広葉樹の堅木に比べて手触りが温かいのです。また、無垢材の中ではかなり経済的な価格なのも大きな特長です。
杉は、人が歩けば歩くほど磨かれて表面がツルツルなります。また。日に当たれば色味に深みが増していきます。杉のフローリングは裸足で歩くことをおすすめします。とても気持ちいいですよ。
ヒノキのフローリング
ヒノキは杉と並ぶ日本人に愛されている素材です。特有の芳香が知られていますが、針葉樹の中では堅い木であり防腐性に優れています。
ヒノキ風呂に憧れる人も多いのは、芳香によってリラックス効果を得ることできて、身体の芯まで温まるからです。
ヒノキは、加工性も良いので太古の昔から神社や仏閣でも用いられていました。
無垢材の特長でもある調湿性にも優れ、耐久性にも優れているのでメンテナンス次第では、半永久的に張替えの必要がない素材です。
ヒノキのフローリングも杉同様に裸足で歩いてみることをおすすめします。
理由は、突板合板やクッションフロアのようなベタつきやヒンヤリが少なく、肌触りの良さと天然木特有の温もりを感じることができるからです。
パインのフローリング
パインのフローリングは、柔らかい感触が日本人好みで人気があります。パインと言いますがオウシュウアカマツが木の名前です。
針葉樹ですので節が多く年輪がはっきりしている見た目が特長です。
天然木の雰囲気をたっぷり味わうことができて、経年とともに淡い木肌が濃くなっていく様を楽しむこともできます。
また、経済的な価格ですので、年々需要が増えている無垢材です。
パインように柔らかい無垢材は、堅木のフローリングや合板よりも空気を多く含み断熱性が高いので、外気を遮断して空調の効率を上げる効果があります。
冬は足元がひんやりしにくく温かみを感じることができるので女性からの支持も高い無垢材です。
チークのフローリング
世界三大銘木の1つがチークです。古くから高級なホテルや豪華客船で使われてきた高級木材です。
チークは、堅木で強靭な高耐久性木材です。また、木材の中ではずば抜けて耐水性が高いので船舶に使われているのです。
優れた特長が多い理由は、チークに含まれている天然油分が多いからです。この為、ニスやオイルなどを染み込まさなくても肌触りがよく、シロアリ被害やカビによる腐食にも強いことから銘木と呼ばれています。
チークは、木目が非常に美しい木材としても知られています。使い込むほどに深みが増していき格調の高さを感じることができます。
メープルのフローリング
メープルは日本名でイタヤカエデと呼ばれる広葉樹の堅木です。耐摩耗性が非常に高いのでダンスフロアなのでも使用されています。
広葉樹らしい堅さと明るき色合い・優しい木目が特長で自然な色むらが映えるので人気が高い木材です。
光の当たり方で変化する絹のような光沢を活かした塗装が望ましいフローリング材で経年とともに増していく深みを楽しむことができます。
手入れ簡単ノンワックスフローリングとは?
ノンワックスフローリングとは、一般的にはシートフローリングのことを指します。突板合板の突板の代わりに木目調に印刷された多層フィルムなどを貼り、ワックスがけの手間を省いたフローリング材です。
クッションフロアもノンワックスフローリングの仲間に入ります。
ノンワックスフローリングのメリットは、ワックスがけが不要で水分に強いことと印刷物なので多様なデザインから選ぶことができることです。
デメリットは熱や摩擦に弱くワックスに比べてツヤ感が足りないことと傷がつくとシートを張り替えなければならないことです。
無垢材ではウレタン塗装やUV塗装のフローリングもノンワックスフローリングの仲間に入りますが、水気には注意が必要です。
ノンワックスフローリングにワックスをかける理由
ノンワックスフローリングにあえて、ワックスをかけることがあります。また、おすすめもしています。
理由は、無垢材のようなツヤ感を出すこととフローリングの保護です。ノンワックスフローリングは、傷がつくとシートを張り替える必要があります。
また、フロアコーティングであっても耐久年数は5年ほどです。ワックスならではのツヤ感を持ちながら耐摩耗性を上げることで耐久年数を大幅に上げることが可能になります。
ノンワックスフローリングのワックスがけはプロに
ノンワックスフローリングにワックスをかける場合は、無垢材・合板・フローリングシートなど素材に関わらずプロに依頼することをおすすめします。
なぜなら、塗膜の種類がわからない状態で、剥離剤やワックスを使用すれば表面がベタベタになったりムラができてしまったりします。
塗膜やシートにダメージを与える結果になってしまえば、再塗装や張替えを選択しなければならなくなり多大な費用と時間を無駄にするからです。
リペア業者ならあらゆるフローリングの塗装ができる
画像は、当サイトのフローリング塗り替えです。部分的に張り替えたフローリングに塗装を施しワックスを再塗装していますが、張替え場所と既存箇所とのギャップも目立たなくなりツヤツヤのフローリングに仕上がっています。
このようにフローリングの傷や凹みなどのダメージの修復を行い再塗装までできるのがリペア業者です。
ワックスがけに失敗したフローリング
ワックスがけの失敗は、見栄えも悪くベタベタして歩きにくい状態になります。特に無塗装の無垢材フローリングなら中途半端にワックスが無垢材に染み込み塗りムラだけでなく色ムラもありベタベタします。
リペア業者であれば、そのような状態であっても材質を見極めてきれいにワックスを再塗装することができます。無塗装に戻すことはできませんが、きれいにワックスをかけ直して、高級なツヤ感がある上質な肌触りを提供します。
何度もワックスがけして汚れが目立つフローリング
定期的にワックスがけを行っていれば、いつしかフローリングに汚れが付着して落ちなくなったり、全体的にくすんだ感じになったりします。
これは、下層のワックスが汚れていたり下層から中層のワックスが剥離や酸化したりするからです。素人のDIYでは汚れたワックスの剥離作業も伴い、難しい再塗装になりますのでリペア業者にお任せください。
剥離剤で最下層のワックスまで取り除き、全ての汚れを取り除いてから凹みや傷などのダメージを修復します。その上で、ワックスの再塗装をすれば、新築時のようなツヤ感と経年によるフローリング材の味わいある深みを得ることが可能です。
ノンワックスフローリングのワックスがけ
ノンワックスフローリングであっても、耐久年数をあげたり、ツヤ感を出したりするにはワックスがけは有効です。前述したようにとても難しい作業になりますのでリペア業者に依頼してください。ノンワックスの耐摩耗性をあげツヤ感をきれいに出すことができます。
リペア業者に最初のワックスがけを依頼すれば、2回目以降はよほどの傷や汚れがないかぎり自分でワックスをかけることができます。
ツヤ感が無くなり白濁が現れれば、リペア業者に再塗装の依頼をしてください。フローリングは再び生まれ変わり、気持ちよく踏みしめることができます。
リペア業者への再塗装依頼は定額リペアで!
最後にリペア業者の相場ですが、1箇所の修復につき技術料1万~2万が相場です。フローリングの塗り替えなら定額リペアもご検討ください。
時間内であれば、塗替えだけでなくあらゆるフローリングのトラブルも補修いたします。フローリングに限らず壁の穴などもなかったことになるほどキレイに修復しますので下記の施工事例を参照ください。