土壁の穴のDIY補修方法やメンテナンス方法を解説

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土壁の家と聞くと、「えっ!いまどき土壁?」と思う人も多いでしょう。

近年の住宅では、左官職人の不足や工期が長く工費がかかることなどから、土壁などの湿式工法はあまり採用されなくなっています。

しかし一方では、環境に優しいことや土壁の持つ独特の風情や高級感が見直され、店舗や住宅でも採用されるケースが増えています。

今回は土壁の特徴やDIYでの補修方法、メンテナンス方法などを解説します。

 

土壁の特徴

土壁とは

土壁とは、土を塗って仕上げる壁のこと。伝統的な工法では小舞下地(格子状の枠)を用い、すさ(わらなど繊維質のつなぎ材)や糊を練り込んだ土を荒壁・裏返し塗り・中塗り・上塗りといった手順で何層にも塗り重ねます。

色土を使い洗練された仕上げにした土壁は京壁とも呼ばれます。また、仕上げに用いられる土の種類によって、聚楽壁や大津壁と呼ばれることもあります。

 

土壁のメリット・デメリット

土壁には多くのメリットがあります。冒頭でも述べたようにまず環境に優しいこと。自然素材だけを使用するため、ホルムアルデヒドなどの化学物質を発生させません。

また、通気性が良く調湿効果があり、汚れが目立ちにくい、カビが発生しにくい、メンテナンスサイクルが長いことなどがメリットとして挙げられます。

さらに、継ぎ目をつくらずに仕上げることができ、曲線や不整形な見切りにも対応できます。

混入する骨材によって仕上がりの風合いに変化が生まれることや、左官職人のテクニックによって、粗面仕上げや磨き仕上げ・櫛引き仕上げ・こてむら仕上げなどさまざまテクスチャを表現することができます。

一方デメリットは、施工に手間と時間がかかり、必然的に工費が高くなることが挙げられます。土壁の施工は工程ごとに自然乾燥させなければならないことも時間がかかる要因の一つです。

また、左官職人の技量の差が出やすいこともデメリットといえるでしょう。さらに、土壁は擦るとボロボロと剥がれ落ちてしまったり、変色したりと本物が故の弱さもあります。

 

「土壁風」「砂壁風」「聚楽風」って何?

近年は材料を現場で調合するのではなく、昔からの材料や新しい材料をあらかじめ混ぜ合わせたプレミックスタイプの塗り壁材が増えています。

それを「土壁風」や「砂壁風」・「聚楽風」などと呼び、伝統的な塗り壁とは区別されています。

新しい塗り壁は、新しい材料が調合されていても昔の日本壁と同様の色やテクスチャ、風合いを表現できるようになっています。

また、下地の自由度や工期の短縮が図れること、耐久性の向上など本来の土壁の欠点を補っていますが、カビの発生など施工上の注意点は多くなります。

 

土壁の穴の補修方法

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土壁が崩れて穴が開いてしまった場合は、穴埋めのための土が必要です。同じ土を入手することは困難なので、上図のような中塗り土を準備します。補修の手順は以下の通りです。

①下地がない場合は、細竹を入れ紐で繋いで下地をつくる。

②中塗り土を水で練る(耳たぶくらいの硬さに練る)。

➂穴埋めをする前に、補修箇所を霧吹きなどで少し水に濡らしておくと新しい土と馴染みやすい。

④穴が大きい場合は、練った土を手で丸めて先に塞いでおく(必ずゴム手袋を着用)。

⑤コテを使用して表面を滑らかに整える。

⑥乾燥した後にひび割れ発生した場合は再度重ね塗りする。

⑦重ね塗りの乾燥後、色付けなどの仕上げを行う。

 

土壁の剥がれ落ちには木工用ボンドを使用!

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土壁は年月が経過し劣化すると、少しの刺激で表面の土や砂がボロボロと剥がれ落ちるようになります。剥がれ落ちを防止するために有効なのが木工用ボンドです。

作業も大変簡単なので、是非お試しください。

〈準備するもの〉

木工用ボンド・水・霧吹き容器

①土壁の周囲(液をかけたくない柱や襖など)を養生する。

②霧吹き容器に水1と木工用ボンド1の割合で入れて混ぜ合わせる。

➂劣化した土壁全体にまんべんなく吹き付けていく。

④乾燥させる。

 

土壁の欠け落ちの補修方法

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土壁の表面の小さな欠け落ち部分の補修には、上図の「京壁キズなおし」が便利です。

以下は補修の手順になります。

①袋のチャックを開け、水40ccを入れる。

②チャックをしっかり閉じ、全体に水が行き渡るように袋の上からよく揉む。

➂袋を立てた状態で、10分程度置く。

④袋を開けヘラを使用して壁の欠け部分に平滑に塗り付ける。

⑤乾燥させる(乾燥時間は24時間程度)。

 

古くなった土壁の塗り替え補修

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古壁全体を塗り替えて補修したい場合は、上図のような京壁専用補修材を使用しましょう。

壁に欠け落ちがある場合は、前項でご紹介した「壁キズなおし」を使用して補修し、乾燥させておきます。

作業の手順は以下の通りです。

①床や柱など塗らない部分を養生する。

②表面の埃などを掃除機で取り除く。

➂塗装面にアク止めシーラー「アクドメール」を水で2倍に薄めた液をローラーやハケなどを使用して塗布し、乾燥させる(最低24時間)。

④乾燥後、「アクドメール」の原液を丁寧に塗布し再度乾燥させる。

⑤「京壁なおし」の中身が混ざるようによく振る。

⑥容器の蓋をひねって開け、中身をトレイなどに出す。

⑦ローラーやハケを使用して均一に塗る。

⑧乾燥してから(2時間程度)2回目塗りをする。

※一度に厚く塗るとひび割れが発生するため、必ず2回塗りをする。

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土壁の掃除・メンテナンス方法

土壁は比較的汚れが目立ちにくい壁材ですが、気持ち良く暮らすためにも定期的なお手入れは必要です。日常のお手入れ方法を以下に解説します。

〈埃の除去〉

土壁に付着した埃は軽くはたきをかけるか電気掃除機をかけて除去します。

乾いた布や硬く絞ったきれいな布で軽く拭き取るのも可能ですが、水洗いはできません。

※埃は長時間付着したままにしておくと除去しにくくなります。定期的な掃除で埃のこびりつきを防ぎましょう。

〈手垢など部分的な汚れ〉

手垢など部分的な汚れが目立つ場合は、消しゴムを使用して汚れた部分を擦ってみましょう。

メラミンスポンジに水を含ませて軽く擦る方法もありますが、その場合はメラミンの擦りカスが表面に付着するので、布などで壁面から取り除いてください(メラミンの擦り過ぎに注意、表面のテクスチャが変化する可能性がある)。

〈広い範囲の汚れ〉

比較的広範囲の汚れには、柔らかいスポンジに中性洗剤(台所洗剤)を適量含ませて、汚れた面を軽く叩くようにします。

叩いても汚れが取れない場合は少し擦ってみてください(擦り過ぎには注意)。

汚れが取れたら、洗剤成分が残らないようにきれいなスポンジや布に水を含ませて固くしぼり、拭き取ります。

〈コーヒーや醤油のシミ〉

コーヒーや醤油などのシミ汚れは家庭用の漂白剤を使用しましょう。

水で薄めた漂白剤を布などに含ませ、シミの部分に塗布します。塗布後はドライヤーで乾かし、水を含ませたきれいな布で漂白剤を塗布した部分を軽く叩いて漂白剤が残らないように取り除きます。

※漂白剤を使用の際は、あらかじめ壁面の目立たない箇所で試して、変色や色移りがないことを確認しましょう。

 

土壁の補修をプロに依頼するなら「定額リペア」へ

土壁の補修は自分でも行うことができますが、「穴は塞げたけれど補修した部分の色が異なり、補修した部分がかえって目立つようになった」ということがよくあります。

そんな場合は、全面的な塗り替えが必要になり、ちょっとだけの補修のつもりが大掛かりな塗り替え工事にまで発展してしまう可能性もあります。

やはりプロに任せてきれいに仕上げてもらいたいという人や、もともとDIYに自信のない人は、補修のプロ「定額リペア」にお任せください。

「定額リペア」の高い技術を持つスタッフが、壁面の状態に応じた適切な補修を施し、補修箇所がほとんどわからなくなるほど、完成度の高い仕上げをいたします。

 

まとめ

土壁の魅力は、自然素材の素朴さの中にある静かで奥深い美しさにあります。

土壁で囲まれた空間に身を置くと、何ともいえない心地よさや落ち着きを感じる人が多いのではないでしょうか。

しかし、土壁の一部が崩れていたり穴が開いていたりすると、せっかくの魅力が台無しになってしまいます。

日本人の持つ美意識に「侘び寂び(わびさび)」というものがありますが、ただ「侘しい寂しい」だけでは「美」ではありません。

質素で古びたものでも心を込めて手入れし、味わいのある美しさを引き出すことが大切です。

土壁の魅力を維持するためにも、日頃のお手入れや傷んだ箇所の補修は早めに行いましょう。

そして、自分での補修が難しい場合は「定額リペア」へ是非ご相談ください!

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