ドアノブのがたつきは、少しくらいならと油断しがちなハウストラブルです。
ドアノブは外から構造がわかりにくいため手を出しにくいですが、放置しておいてよいことは何もありません。
そのまま使用を続けると、ドアノブの部品が抜けたり、折れてしまったりする可能性もあります。
今回はドアノブのがたつきについて、原因や構造、修理方法を解説します。
ぜひドアノブ修理に役立ててください。
ドアノブががたつく原因
ドアノブのトラブルはがたつきだけではなく、経年とともに鍵がかからなくなったり、回らなくなったりすることもあります。その中でドアノブのがたつきに関連する症状は次のようになります。
【ドアノブのトラブルの症状】
・ドアノブに触れるとガタガタする
・ドアノブが回らない
・ドアノブを回しても開閉できない
・ドアノブが外れた
・ドアノブに触れていないのに勝手にドアが開く
・ドアの鍵がかからない
上記の症状はドアノブのがたつきが原因になっている場合があります。家に入れなかったり、トイレや浴室から出られなくなったりすると、肉体的にも精神的にもダメージを受けるケースが少なくありません。
では、なぜドアノブがガタつくなどのトラブルを起こすのか原因を考えてみましょう。
【ドアノブが「がたつく」原因】
1.ハンドルレバーの緩み
2.台座のネジの緩み
3.ドアノブを構成する部品がすり減っている
4.ドアノブを固定するネジが緩んでいる
5.経年による老朽化
6.部品のサビ
ドアノブの調整や補修で解決できないトラブルは、ドアノブの交換を検討しなければなりません。
ドアノブの交換であっても、構造や仕組みを理解していればDIYでの交換は可能です。もちろん専門業者に依頼すればドアノブの交換は容易であり、時間の節約にもなります。
ドアノブの種類と構造
ドアノブの種類は大きく分けて2つです。1つは握り玉式、もう1つはレバーハンドル式です。それぞれについて解説します。
握り玉式
握り玉式ドアノブの構造は基本的に上の画像の通りですが、タイプによって多少違いがあります。共通しているのは内側と外側の握り玉(ノブ)とラッチ、フェイスプレート、ストライクプレートです。鍵穴はタイプによって異なります。
だれもが目にする握り玉式ですが、4つのタイプがあります。
【握り玉式ドアノブのタイプ】
チューブラ錠:室内向けで、ネジが見えることが特徴です。施錠できるものとできないものがあります。
シリンダー円筒錠:鍵穴がついているドアノブで、内外の両方から施錠・解錠ができるのが特徴です。
インテグラル錠:勝手口などによく使われる握り玉式ドアノブです。シリンダー円筒錠と同様に内外から施錠・解錠ができます。シリンダー円筒錠と間違われることも多いのですが、ドアの側面に「デッドボルト」がついているものがインテグラル錠となります。
表示錠:主にトイレに使われるドアノブです。施錠・解錠の状態が見ただけで分かるように表示されています。
握り玉式のドアノブは、見た目がどれも同じように見えますが、用途によってタイプが使い分けられています。
レバーハンドル式
握り玉式よりも衛生的でデザインが豊富なので人気が上がっています。基本的な構造は握り玉式と変わりませんが、タイプが5つあります。
【レバーハンドル式のタイプ】
インテグラル錠:握り玉式をレバーハンドル式に交換する場合によく選ばれるタイプです。握り玉部分のみをレバーハンドルに入れ替えることもあります。
チューブラ錠:握り玉式同様に室内向けのドアノブです。施錠できるものとできないものがあります。
シリンダー錠:握り玉式と同じく施錠できで、鍵を差し込むことができるタイプです。インテグラル錠・チューブラ錠ともに鍵を差し込む種類があるため、補修や交換する際には確認が必要となります。
ドアノブのがたつきや緩みの修理方法
ドアノブの種類によってがたつきの補修方法は異なりますが、基本的な補修方法を解説します。
台座のネジを調整
ドアノブががたつく原因の1つが台座にあります。台座そのものが損壊することは、ほとんどありません。台座をとめるネジが緩むことが、がたつきの原因となります。台座はネジが見えなくてもドアに固定されています。台座が原因のがたつきはネジを締め直すことになります。
ラッチのネジを調整
ラッチはドアの側面に付いている三角形に飛び出した部分です。ラッチを固定するフェイスプレートやストライクプレートのネジが緩むことでも、ドアノブががたつく原因となります。この場合は、ネジを締め直すだけでドアノブのがたつきを補修できます。場合によってはラッチそのものの調整も必要です。
ネジ穴の隙間を修理
台座のネジを調整したりラッチのネジを締め直したりしてもドアノブのガタツキが治らない場合は、ネジ穴が広がってしまった可能性があります。ネジ穴が広がった状態でネジを締め直しても固定されないため隙間を埋める修理が必要となります。
【ネジ穴の隙間を修理する方法】
・爪楊枝や割り箸の先端をカッターナイフで削ったものをネジ穴に埋め込む
・ネジ穴からはみ出た部分を切り取る
・埋めた穴の上からネジを取り付ける
ネジ穴の隙間を修理する場合はドアノブの部品を外す必要が生じる可能性があります。
ドアノブの外し方
ドアノブはタイプによって外し方が異なります。ネジや側面の穴などを確認して外すようにしましょう。
【ドアノブの外し方】
・台座についているネジを緩めて外す。
・台座の側面などの細い穴にマイナスドライバーを差し込んで押し上げて外す。
・握り玉の根元にある小さな穴にピンを差し込んで軽く押しながら引き抜く。
・台座部分をウォーターポンププライヤーで掴んで左に回して外す。
上記の方法で外せないようであれば、専門業者に依頼することを検討してください。
ドアノブの交換方法
ドアノブが故障している場合は交換する必要があります。新しいドアノブに交換する際には、現在付いているドアノブや関連する部品を全て外さなければなりません。
ドアノブ交換の手順は以下のようになります。(ここでは握り玉式で解説します)
【ドアノブ交換の手順①古いドアノブを外す】
・ドアノブと台座を取り外す
・ドア側のフロントを固定しているネジをドライバーで外す
・ラッチなどを取り外す
・ストライクプレートを外す。
【ドアノブ交換の手順②新しいドアノブを取り付ける】
・あらかじめドアノブ・台座など外しておく
・ラッチの向きを確認してネジで取り付ける
・外側からラッチがはまるようにドアノブを差し込む
・台座裏金をネジで止める
・丸座をしっかりと閉める
・デコボコを上手に合わせてドアノブを差し込んで完成
ドアノブは種類やタイプによって外し方取り付け方が異なるため、難しいと判断した場合は専門業者に依頼しましょう。
ドアノブの修理を業者に依頼する場合
ここでは、ドアノブ修理・交換の専門業者と値段の目安について紹介します。
ドアノブ修理の業者とは
ドアノブのガタつきの修理や交換はリフォーム業者かリペア業者となります。リフォーム業者の場合は、ドアノブまたは、ドアそのものを交換することが一般的です。リペア業者の場合は、ドアノブのラッチや台座の調整などを行ない、ドアノブ自体に問題が生じていれば交換を提案します。
単純にいえばリフォーム業者は交換で、リペア業者は修復となるのです。ドアノブの状況に応じて業者を選ぶことをおすすめします。
ドアノブ修理の値段の目安
ドアノブ修理の値段の目安はリフォーム業者で7,000円から4万円程度です。値段に差があるのはドアノブの価格にばらつきがあるからです。ドアノブを先に購入していて交換するだけであれば1万円から2万円程度です。
リペア業者の場合は一箇所の修理につき1万5,000円からが相場となります。難易度によって技術料が高くなる場合もありますが、基本的にドアノブを交換することなく、修復する技術を持っています。
定額リペアならドアノブ修理だけではない
リペアの中には、「定額リペア」といって、時間制で値段が決まる業者があります。時間内であればドアノブ交換だけに限らず、上の画像のようにダメージを受けた箇所を完全に元通りにできるのです。ドアノブの修理とクロスの破れ修復など、家のトラブルをまとめて補修することができることが定額リペアの特徴となります。
ドアノブのガタツキや、内装の補修で困っていることがあれば、下記の無料見積フォームをご利用ください。