「何気に部屋を見渡すとクロスに浮きができていた」このような場合、自分でDIYするか専門業者に頼むか迷われることはないでしょうか。放置は酷くなるだけですので、できるだけ早く補修しなければなりません。
今回はクロスの浮きについてDIYでの補修方法、専門業者に任せたほうがよいケースなどを解説します。ぜひクロスの浮きの補修に役立ててください。
クロスの浮きができる原因
壁や天井などのクロスに浮きが出る原因は多種多様ですが、主原因は湿気や水分です。日本は、夏は高温多湿になりやすく、冬は壁や窓に結露が発生しやすい為、意識的に対策をしないとクロスの浮きは度のご家庭でも起きやすい問題です。
クロスの継ぎ目に水分が溜まると接着剤の効果が弱まったり、下地やクロスが腐食したりすると、浮きの症状が出やすくなります。業者の施行ミスによりクロスの浮きが出る場合もありますが、水分や湿気がクロスの浮きとなる主原因とされるのです。
クロスの補修方法は2つ
クロスの浮きの補修方法は2つです。自らDIYで補修するか、補修の専門業者に依頼するかです。ここでは、DIYで補修する場合と専門業者に依頼する場合について説明します。
自分でDIY補修
クロスの浮きを自分でDIY補修する場合は下地にダメージがないかを確認する必要があります。前途しましたがクロスの浮きの主原因は水分や湿気です。クロスの下地が水分を吸収し腐敗したり、カビが発生したりしている状況であれば、DIYでの補修は非常に難しくなります。
クロスの浮きが軽微であれば、DIYでの補修も可能です。DIYが簡単にできるツールも販売されているため利用すれば作業効率があがります。DIYの補修方法については後述しますのでぜひ参考にしてください。
専門業者へ依頼
クロス全体に浮きが発生していれば他にも汚れや傷、破れなどを併発しているケースが多く見られます。このような場合は全面的な張替えが必要になる可能性が高いため、補修の専門業者に依頼しましょう。
安易にDIYで補修しようとすれば下地を傷めたり、クロス剥がしに失敗して破れたりするかもしれません。そうなるとかえって補修費がかさむことになり、時間も浪費してしまいます。専門の業者に依頼すれば下地のチェックや構造上の問題点がないかも確認してくれるため安心です。
クロスの浮きの症状によるDIY補修方法
クロスの浮きには、つなぎ目や角が浮くケースや中間に部分的な浮きが出るケース、広範囲に浮きが出るケースがあります。クロスの浮きの症状によって補修方法が異なるためここで解説します。
クロスのつなぎ目や角の浮き
つなぎ目や角が浮いている場合は注入型の接着剤で補修すれば比較的簡単にDIYできます。おすすめの補修ツールは「クロスのはがれ補修セット」です。
注入型の接着剤とローラーがセットになっているのがポイントで、クロスの継ぎ目や角の浮きを補修できます。
【補修方法】
・クロスが浮いている場所の古い糊やゴミ、油分などを落とす
・クロス専用糊のノズルを外して中栓を外す
・浮いている部分に付属のハケを使ってクロス専用糊を薄く均一に塗る
・浮いている箇所を貼り合わせしばらく手でしっかり押さえる
・はみ出した糊は乾く前にキレイに拭き取る
・付属のローラーを使い軽く押さえながら数回転がし充分密着させる
部分的な浮きの場合
クロスの中心付近に部分的な浮きが出た場合は注射器を利用すれば補修できます。注射器であればクロスに穴を開けてもほとんど目立つことがないため、内装業者でも利用している方法です。この補修方法で必要なツールは以下のようになります。
・注射器
・接着剤
・ローラー
・ドライヤー
注射器は医療用の注射器ではありません。補修用の注射器が販売されていますので、おすすめの注射器を紹介します。
おすすめの注射器は「補修用注射器10mlセット3本」です。この注射器であれば接着剤をクロスの浮き部分に注入できます。注入する接着剤はクロスの補修専用のものを選ぶようにしましょう。注射器にも適したおすすめの接着剤がありますので紹介します。
この壁紙補修用の接着剤であれば注射器での注入が比較的容易です。乾燥後は透明になるタイプですので、クロスの裏から色がにじむこともありません。注射器と接着剤を使ったクロスの浮きの補修方法は以下のようになります。
【補修方法】
・注射器に接着剤を充填する
・クロスの浮き部分に注射器で接着剤を注入
・浮き部分をローラーなどで万遍なく押さえつけ表面を整える
・ドライヤーで乾かす
ローラーがない場合は、乾電池や薬の瓶などで代用できます。表面を整えてからしっかり乾燥させることがポイントです。
広範囲な浮きの場合
広範囲な浮きの場合は部分的にクロスを張り替えて補修する方法が有効です。ポイントは、同じ色で同じ柄のクロスを探すことですが、見つからない場合は色目や柄が近いもので対応しましょう。
糊付きの補修用クロスであれば比較的DIYしやすいため、おすすめのものを紹介します。
おすすめの補修用クロスは「ちょっと壁紙 粘着式 30×30cm 2枚入」です。このクロスはシールタイプになっており、クロスの上からでも張り替えられます。ただし、補修部分が若干目立つためキレイに仕上げるためには以下のような工程が必要です。
【部分張り替えをキレイに仕上げるための行程】
・壁に部分張り替え用のクロスを貼り付ける
・張り替え用クロスの少し内側をカッターナイフで下のクロスごと切り抜く
・張り替え用クロスを剥がす
・張り替えする部分のクロスを剥がす
・張替え用のクロスを貼り付ける
・ローラーなどでまんべんなく押さえつけて表面を整える
切り抜く際に力を入れすぎると下地に深い傷が残るため注意してください。四角く切り取って部分的に張り替えるため、上の画像のように少し目立つ場合もあります。補修箇所が分からなくなるような仕上げを望むのであれば、専門業者に依頼しましょう。
専門業者に依頼するほうがよいケース
専門業者に依頼しなければならないクロスの浮きやダメージは、下地まで傷んでいたり、完璧な補修を望んだりした場合です。
下地までダメージがある
クロスが浮いている原因が下地のダメージである場合は、専門業者に補修を依頼しましょう。
下地のダメージは構造体に影響を及ぼしている可能性があります。浮きの症状以外にカビやシミがあったり、劣化が壁全体に広がっていたりすれば下地が腐食しているかもしれません。
クロス越しにでもわかる亀裂や大きな欠けや割れがある場合は、建物の構造体に何らかの異変が生じている可能性があります。建物の水平が保たれていないなどの異常事態であるかもしれないため素人判断は危険です。
このような気になるクロスの浮きであるなら早急に専門業者に相談しましょう。専門業者に頼ることでクロスの浮きがヒントになり、建物の大きな損害を未然に防げるかもしれません。
賃貸住宅に住んでいる
賃貸住宅は退去時に原状復帰の義務があります。クロスの浮きをDIY補修して成功すれば問題は生じません。しかしクロスの部分張り替えなどで失敗すればダメージを広げる結果になります。
ダメージを広げてクロスを張り替えることになればリフォームです。貸主の承諾を得ていないリフォームは賃貸契約で許されていないことがほとんどであるため、大きな問題に発展する可能性があります。
クロスの小さな浮きでしたらDIYでメンテナンスを行い、広範囲の浮きが出ればすぐに貸主に報告しましょう。構造的にカビが繁殖しやすくなっていたり、クロスの経年劣化があったりすれば借主の責任はありません。補修も貸主の責務となります。
完璧に補修して浮きをなかったことにする
完璧な補修を目指す場合も専門業者に依頼しましょう。賃貸住宅に住んでいて自分のミスでクロスに浮きが出た場合は、できるだけ早急に補修しなければなりません。その際にはリスクがあるDIY補修をするより、専門業者に依頼することが賢明です。
浮きがなかったことになるくらいの完璧な補修を行う専門業者に依頼すれば、貸主からリフォーム費用の負担を迫られることはないでしょう。持ち家でお気に入りのクロスを完璧に補修したい場合も、専門業者に依頼しましょう。
専門業者はリフォームとリペア
クロスの浮きを補修する専門業者は、リフォームとリペアです。リフォームの場合は主にクロスの張り替えで、リペアはクロスの浮き部分を完璧に補修します。ここではそれぞれの補修について解説します。
リフォームでの補修
リフォームでクロスの浮きを補修する場合は、クロス全てを張り替えることになります。経年劣化による色褪せなどを考慮して、壁や天井など部屋内で同じクロスを使用しているすべての面を張り替えることになります。1面のみの張り替えであれば他の面と色が異なるからです。
クロスを張り替える料金相場は、1㎡あたり800円から1,100円程度です。張り替える面積が広いほど、出張費や工事費を抑えられるので、単価は下がる傾向となっています。リフォーム業者によって、見積もりの計算方法が異なるため、相見積もりを取る際は注意しましょう。
リペアでの補修
リペアの場合は浮き部分だけを補修し、浮きがなかった状態にまで仕上げます。上の画像はクロスだけでなく下地まで大きく破損していますが、ビフォーでは破損がなかったかのような仕上がりになっています。浮きの症状であっても状態に応じて適した方法で補修するため、安心して任せられます。
リペアによるクロスの浮きの補修相場は、1万8,000からです。リペアの料金は技術料と出張料が基本で、新たな部材が必要となった場合のみ、部材の購入費が発生します。
定額リペアで賢くクロス補修を
リペアには通常のリペアと定額リペアがあります。通常のリペアは、先に述べたとおりですが、定額リペアは時間制による定額料金が特徴です。
リペアの技術力はそのままで時間制よって料金が発生するため、1度の補修で複数個所を直せます。
クロスの浮きの補修に合わせて、フローリングの傷や天井の穴など、組み合わせて補修することも可能です。
リペアは機械や電気部分以外なら壁、床、扉、家具等、家の中にあるありとあらゆるものを補修できます。石やアルミ、プラスチック、ホーロー等どのような素材でも対応可能です。補修をお考えの方は下記の無料見積もりをご活用ください。